研究課題/領域番号 |
17656086
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研究種目 |
萌芽研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
知能機械学・機械システム
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
河内 啓二 東京大学, 大学院・工学系研究科, 教授 (60143400)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
2007年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
2006年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2005年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
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キーワード | 表面張力 / 微小機械 / 設計指計 / 推進力 / 設計指針 / 効率 / 水面歩行 / 回流水槽 |
研究概要 |
これまでに得た水槽実験のデータをまとめて、以下の結論を得た。 1)水面に浮上する微小物体に働く上下方向の流体力は、浮力と表面張力そのものによる力の他に、水面の変形によって生ずる静圧による力がある。このため主に浮力のみによる、完全に水没した物体(没水体)に比較して、はるかに有利である。 2)1)の流体力は、角柱のように角のある物体が、円柱のように角のない物体より、流体力の大きさも上下の安定条件も優れている。 3)水面に浮上する微小物体に働く水平方向の流体力は、相対速度があると水面が物体の前後で非対称形になるため、表面張力や静圧に起因した、それぞれの抗力成分が発生する。しかし、発生する全抗力は全ての成分を考慮しても、完全に水没した物体と比較すると、定量的にやや少ない。従って微小機械の前進力として、水面に浮上する微小物体に働く水平方向の流体力を使用することは、没水体に働く水平方向の流体力を使用するより有利ではない。 4)アメンボの形状や機構は、上記の結論からみると、表面張力機械として非常に優れている。すなわち、没水体に比べてはるかに大きい上下方向の力を利用して、胴体を空中に維持して、前後方向の抵抗を没水体の約1000分の1に減らし、必ずしも大きくない推進力でも高速かつ省エネルギで移動できる。そして脚部を、駆動時には水面上で戻し時には空中で運動させ、高効率の推進を可能にしている さらに以上の結論に基づき、表面張力を利用した機構の一例として、回転型の微小機械を提案し試作した。
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