研究課題/領域番号 |
17656170
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研究種目 |
萌芽研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
土木環境システム
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研究機関 | 立命館大学 (2007) 京都大学 (2005-2006) |
研究代表者 |
松井 三郎 立命館大学, 総合理工学研究機構, 教授 (90092808)
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研究分担者 |
松田 知成 京都大学, 工学研究科, 准教授 (50273488)
内海 秀樹 京都大学, 地球環境学堂, 助教 (10293896)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2007年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2006年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2005年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
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キーワード | フラーレン / 遺伝毒性 / 廃棄物 / ダイオキシン受容体 |
研究概要 |
今年度はフラーレンのタンパク質に与える影響を実験的に調べ、また、フラーレンの廃棄物への移行の可能性を文献調査した。フラーレンが酸化剤の働きを持つとする研究が報告されているため、タンパク質のシステインの酸化を比較定量する実験系を用いた。具体的には、SILAC法で「重い」培養細胞と「軽い」培養細胞を作成し、一方にフラーレンを1μM1時間曝露し、他方は対照試料として、スワップ実験を行った。曝露直後に曝露試料・対照試料を混合し、試料中の還元状態(SH基を有する)のシステインと酸化状態のシステインを質量の異なるICATタグで標識・濃縮し、ペプチドに切断後、nanoLC-MS/MSを用いて、曝露試料と対照試料中の還元・酸化状態のシステイン量をそれぞれ相対比較した。その結果、フラーレンにより変動するペプチドは検出されなかった。次に、フラーレンが環境中への拡散につながる用途を調査するために、特許電子図書館において、特許・実用新案の検索を行った。検索用キーワードとして「フラーレン」を入力し、平成5年1月1日から平成19年12月31日を対象に抽出を行ったところ1859件の特許が抽出された。製品への応用は、電子素子や複写機に関する特許の出願が多い事が判明した。これらは、リサイクルシステムを整備するという前提であれば、環境への放出を抑制することができるが、従事者の労働環境には配慮する必要がある。特許の出願件数という点では少ないが、二次電池、記録媒体、化粧品、タイヤ等の日用品、医療向けの用途を示す特許が既に存在し、例えば、化粧品やタイヤが製品化されていれば下水道や道路排水にフラーレンが混入することが示唆される。
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