研究課題/領域番号 |
17656200
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研究種目 |
萌芽研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
建築史・意匠
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
片木 篤 名古屋大学, 環境学研究科, 教授 (70204419)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
2007年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
2006年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2005年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
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キーワード | オリンピック / 都市改造 / 都市基盤 / 公園 / 競技場 / 選手村 / 東京 / オリンピック村 / メルボルン / シドニー / ベルリン / ミュンヘン / ローマ / バルセロナ |
研究概要 |
本研空は、オリンピックを契機として開催都市がどのように改造されたかを、1)都市基盤(鉄道、地下鉄、高速道路、空港等)2)各種スポーツ施設(屋外競技場、屋内体育館等)・公園 3)選手村・関連施設(宿泊・メディア施設等)の3つの施設の配置及びそれぞれの施設デザインを分析することにより、明らかにしようとするものである。 本年度は、日本の事例として東京を取り上げ、同市で開催予定されたが第2次大戦のため返上された第12回大会(1940年〉及び実際に開催された第18回大会(1964年)のそれぞれの都市計画及び施設計画を分析した後、両者の比較を行った。第12回大会の会場立地については、明治神宮外苑、代々木、駒沢等について施設規模やアクセスの観点から優劣が検討された複雑な経緯を明らかにするとともに、その背景に東京緑地計画(1939年)という大きい枠組の存在を認めることができた。第18回大会の会場立地は、東京戦災復興計画(1946年)の失敗により、確たる緑地計画がないまま、第12回大会の会場立地を踏襲するに留まったが、選手村の立地は、戦後米軍に接収された敷地の返還運動と連動して、政治的に選定された点が注目される。都市基盤では、羽田空港の整備、東海道新幹線の整備に合わせた東京駅の増築等の他、首都高速道路建設が、都市空間の立体的利用によるピクチュアレスクな景観という点で、影響力があった。 東京での2つのオリンピックについては、国、都、オリンピック関連の各種委員会資料を縦覧する必要があり、現在、その作業を継続中である。また、本研究で取り上げた7事例では、戦前から現在に至る都市計画、特に公園・緑地計画やそこでの軍用地の活用法の精査が必要であることが判明したので、今後、そのような観点から、今までの調査・分析結果をとりまとめ、学術論文として日本都市計画学会への投稿を予定している。
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