研究課題/領域番号 |
17656207
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研究種目 |
萌芽研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
無機材料・物性
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
高村 仁 東北大学, 大学院工学研究科, 助教授 (30250715)
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研究分担者 |
岡田 益男 東北大学, 大学院工学研究科, 教授 (80133049)
亀川 厚則 東北大学, 大学院工学研究科, 助手 (90292242)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2006年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
2005年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
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キーワード | 高圧合成 / 水素化物 / 電子状態解析 / イオン伝導度 |
研究概要 |
本研究の目的は、数GPaの高圧下で合成される新規な水素化物においてハイドライドイオン(H^+)伝導の可能性を検討することである。今年度は、水素化物のBader解析による負イオン性の評価、核磁気共鳴による拡散現象の確認、複素インピーダンス法による電気伝導度測定を実施した。 Bader解析では、常圧相であるMgH_2、高圧合成により得られる面心立方型のMg_7TiH_<16>、及び、高圧合成により得られる体心立方型のMgCuを仮想的に水素化H/M=0.5まで水素化した相を対象とした。水素の価数は常圧相のMgH_2では-0.82e、Mg_7TiH_<l6>では-0.79e、MgCuHでは-0.73eとなり、いずれも負イオン性が強いことが判明した。これら水素化物では、Mg-H間のBonding Critical Point(BCP)における電子密度のラプラシアンが正に大きいことや、さらには曲率の解析等から共有結合性よりもイオン結合性が強いことが示唆された。 水素化物中でのイオン輸送を検証するためには核磁気共鳴のスピンー格子緩和を用いた。測定には、H共鳴周波数が300MHzであり、最高400℃程度まで昇温できる拡散プローブを装備したものを用いた。試料には、昨年度までに合成方法や水素量が確定されているMg-Y系水素化物を用いた。この試料では、合成時の水素供給源の有無によりMgY_2H_<7.8>とMgY_2H_6を作り分けることが可能である。いずれの試料においてもイオンの輸送を決定づけるT_1の極小が550K近傍で観測された。水素量の大小はT_1の極小が観測される温度にはほとんど影響しなかった。 MgY_2H_<7.8>の電気伝導度はCO-CO_2またはAr-H_2雰囲気下で複素インピーダンス法により測定された。明瞭な円弧が確認されたが、イオン伝導性を示唆する低周波領域での立ち上がりは認められなかった。これは、主要なキャリアーが電子伝導度であり、イオン輸率が低いことに起因していると推察される。
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