研究課題/領域番号 |
17656250
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研究種目 |
萌芽研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
化工物性・移動操作・単位操作
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研究機関 | 東京農工大学 |
研究代表者 |
松岡 正邦 東京農工大学, 大学院・共生科学技術研究部, 教授 (40016671)
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研究分担者 |
滝山 博志 東京農工大学, 大学院・共生科学技術研究部, 助教授 (40251582)
羽田 麻衣子 東京農工大学, 大学院・共生科学技術研究部, 助手 (90365883)
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研究期間 (年度) |
2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2005年度: 3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
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キーワード | ナノ微粒子 / 結晶核発生 / 多成分系 |
研究概要 |
高機能超微粒子の製造方法には大粒子を微細化する方法と核発生を利用する方法がある。まず、大粒子の微粒子化を検討するために、遊星ボールミルを用いてKClなどの物質を種々の条件下で粉砕した。その結果、ミクロンオーダーの凝集した微粒子が得られ、目的とする数十nmの分散した微粒子を得ることは困難であったが、部分的な固溶体の形成が見られ、機能性微粒子の製造にとって有効な手法であることを見出した。 溶液からの核発生を利用する手法として、次のような3成分系に固有な現象を開発した。具体的には、目的成分(KCl)の飽和濃度水溶液に第2溶質粒子(NaCl)を加えて溶解させると、溶解中のNaCl粒子の表面で発生したKClの高過飽和溶液からKCl結晶が核発生し、NaCl粒子の消滅により過飽和度も消滅するために微粒子を得ることができること、生成した微粒子の粒径は、添加したNaCl結晶粒子の粒径と質量、および温度によって変化することを見出した。操作条件を検討し、NaCl粒子の粒径を76μmとして添加量を低く抑えたときに、平均粒径350nmのKCl超微粒子を得ることが出来た。この成果は国際会議(結晶成長国際会議等)で報告し、Journal of Crystal Growth誌に掲載された。 次に、有機系を対象として溶解度を調査したところ、L-ロイシン-グリシン-水の3成分系が可能性を有していることが分かり、同様な実験により微粒子の生成を確認した。そこで、連続化を計り、同時に装置の小型化を検討した。内径2.4mmの円管を用いた流通型装置を開発して、接触時間を制御したところ、数十nmの大きさの超微粒子の生成を確認することができた。この成果を、化学工学会の第71年会で発表した(船越、丸井、松岡:「三成分固液平衡を利用した有機化合物微粒子の連続的生成法」(2006))。
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