研究課題/領域番号 |
17656271
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研究種目 |
萌芽研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
生物機能・バイオプロセス
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
後藤 雅宏 九州大学, 大学院工学研究院, 教授 (10211921)
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研究分担者 |
神谷 典穂 九州大学, 大学院工学研究院, 助教授 (50302766)
丸山 達生 九州大学, 大学院工学研究院, 助手 (30346811)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2006年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
2005年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | 分子集合体 / リポソーム / ベシクル / 界面活性剤 / 酵素反応 / DNA / 膜融合 / 生体膜 / 脂質分子集合体 / ハイブリダイゼーション / 融合 / マイクロスフィア / 刺激応答性 |
研究概要 |
近年、任意の配列・長さを持ったDNAを容易に合成・修飾することが可能となり、DNAは遺伝子以外の機能を持った`ナノ構造体制御素子'として注目されている。本研究では、相補的なDNAを膜表面に組み込んだリポソームを調製し、DNAの特異的な二本鎖形成能を利用して、秩序性を持った会合体の形成-崩壊の制御について検討した。 1)会合体の形成と温度応答性 相補的な24mer DNA界面活性剤を挿入したそれぞれのリポソームを混合し、室温で静置した結果、凝集体が形成された。この凝集体をTEM観察した結果、調製した200nmサイズのリポソームが数多く集まって形成されていることが確認された。リポソームにDNAを組み込むことにより、リポソームの会合体を形成できることが示された。 2)会合体の温度応答性 24mer DNA界面活性剤を挿入したリポソームで会合体を形成した後、繰り返し昇温(70℃)、降温(30℃)させ、450nmにおける濁度変化をUVにより測定した。その結果、昇温、降温によって、濁度の上昇、低下が連続して起こり、DNAの解離・結合により、会合体の形成・崩壊が制御可能であることが明らかとなった。 3)塩濃度変化による会合体制御 リポソームDNA複合体調製時の緩衝液濃度を2mMに下げ、会合体形成に及ぼす塩強度の効果を検討した。UVにより450nmの濁度測定を行った結果、DNA界面活性剤を挿入したリポソームを混合後も、濁度の上昇は見られなかった。そこで、DNAの結合を促進させるため、MgCl_2を10mM添加した。その結果、Fig.3に示すように、極短時間で濁度の上昇が確認された。DNAにより、リポソーム会合体を形成させる場合、塩強度が高いほどDNAの二本鎖形成(ハイブリダイゼーション)が促進され、リポソームが会合しやすいことが示された。
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