研究課題
萌芽研究
植物ゲノムで配列のシャフリング(DNA鎖の混ぜ合わせ=切断・交差・組換え、構造遺伝子の挿入・転移など)が生じたとき、それまで全く転写物の見られなかったDNA領域に突如として新規の転写産物が出現することがある。言い換えれば、プロモーターの無かったはずの領域で転写が始まる、ということである。このような現象が、本研究で対象とする「転写単位の新生」である。この現象は植物のゲノムや遺伝子システムの可塑性やダイナミズムを左右する重要な要因と考えられるが、これまでまとまった研究は行われていない。本研究では、この現象を定量的に解析する実験系を確立し、この現象の性質とその背後にある分子機構について、解析の端緒を開くことを目的としている。<本年度の成果>。(1)挿入発現系統の転写開始点を効率よく決定するために、cap-trapper法を用いた転写開始点のハイスループットマッピングを行い、良好な結果が得られた。そこで、昨年度まで主にRNase protection法で行っていた解析作業を、順次、本法に変更した。(2)上記の変更によって、転写開始点の解析スピードが大巾にアップしたため、新たに、以下の挿入系統の解析に着手した。・エキソントラップ系統植物でマーカーの発現が確認されているもの=T2世代、約300系統・IRESを含むトラップ系統植物で発現が確認されてるもの=T2世代,約400系統・エキソントラップ植物のT1種子=1〜数万系統に相当(3)本報告書作成時点で、上記(2)の解析を進めており、近日中にその成果をまとめたい。
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