研究課題
萌芽研究
ハンチントン病や脊髄小脳失調症に代表されるトリプレットリピート病では、3塩基繰り返し配列が遺伝子の翻訳領域内に存在するため、連続したアミノ酸(ホモポリアミノ酸)をタンパク質内に保持することになり、それが細胞死の原因になっていることが明らかになってきた。この原因を特定するため、伸長ポリアミノ酸を人工的に黄色蛍光タンパク質のC末端につけて細胞に発現させる系を20種類構築し、サル腎臓細胞COSやモデル動物である線虫のtouch neuronに発現させた。その結果、疎水性アミノ酸に強い細胞毒性を認めた。平成18年度、コンディショナルにポリアミノ酸を発現させることのできるYFP-ポリアミノ酸融合コンストラクトを作成した。これにはTet-offシステムを採用した。その結果、疎水性ポリアミノ酸を発現させたものでの、ミトコンドリアからのシトクロムCの遊離が顕著であった。この結果、ミトコンドリアを介したアポトーシス経路の活性化が確認された。次に、ポリアミノ酸を発現する線虫を作成した。特に線虫のtouch neuron特異的にポリアミノ酸(特に、ポリアラニン)を発現させ、細胞死を起こすと接触刺激に無反応になるという行動実験から、生体内での細胞死を直接行動に反映させてアッセイした。本研究では、細胞と個体レベルでのポリアミノ酸の効果を判定できる系を確立することができた。
すべて 2007 2006 2005
すべて 雑誌論文 (10件)
Neuromuscular Disorders 17
ページ: 306-312
Anal.Biochem. 357
ページ: 308-310
Biochemistry 45
ページ: 3952-3960
J.Neurosci.Res. 84
ページ: 912-917
ページ: 1555-1563
J.Neurochem. 96
ページ: 533-540
Biochim.Biophys.Acta 1748
ページ: 174-179
J.Biochem. 137
ページ: 495-502
J.Neurochem. 94
ページ: 1146-1157
Acta Myologica 14
ページ: 74-77