研究課題/領域番号 |
17657070
|
研究種目 |
萌芽研究
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
発生生物学
|
研究機関 | 茨城大学 |
研究代表者 |
仁木 雄三 茨城大学, 理学部, 准教授 (00134164)
|
研究期間 (年度) |
2005 – 2007
|
研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
|
配分額 *注記 |
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2007年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
2006年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2005年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
|
キーワード | ショウジョウバエ / 始原生殖細胞 / 生殖幹細胞 / 細胞培養 / ニッチ / 成長因子 |
研究概要 |
有性生殖を行う多細胞動物における生殖系列の発生の遺伝的制御や生殖幹細胞の分裂・維持および分化のメカニズムは、発生生物学の中心課題のひとつである。ショウジョウバエの始原生殖細胞である極細胞は、卵後極で形成された後、胚内部へ陥入した後、胚背後部へ移動し、中胚葉性の細胞とともに、胚期の生殖巣を形成した後、分裂を再開する。われわれは、始原生殖細胞が生殖巣で分裂を再開するためのシグナル伝達経路を熱ショックタンパク質のプロモータを融合したGa14系統や、組織特異的に遺伝子を強制発現できるGa14系統を用い、卵巣性体細胞や始原生殖細胞で種々の成長因子を強制発現あるいはRNAiにより遺伝子発現を抑制させることにより、調べた。その結果、Winglessが再開のためのシグナルとして機能していること、さらには、その後の分裂にはTGF-bの一員であるDppが主要な成長因子として分裂を調節していることを明らかにした。また、キイロショウジョウバエの雄の生殖幹細胞やニッチ細胞であるハブ細胞を含む安定的な細胞株の樹立にも成功した。興味深いことに、この細胞株では、幹細胞の自己再生とともに精原細胞の不完全分裂も起こしていることがわかった。さらに、キイロショウジョウバエの近縁種であるオナジショウジョウバエや系統的に離れた種からも卵巣性の細胞株の樹立にも成功し、異種間で生殖幹細胞とこれらの体細胞との相互作用を調べ、これらの種間では、生殖細胞と体細胞が接着接合により、直接的に相互作用をすることを明らかにした。
|