研究課題/領域番号 |
17658025
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研究種目 |
萌芽研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
応用昆虫学
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
戒能 洋一 筑波大学, 大学院生命環境科学研究科, 助教授 (20183775)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
2006年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2005年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | 寄生蜂 / 連合学習 / 植物成分 / オルファクトメーター / 揮発性成分 / コマユバチ科 |
研究概要 |
チャノコカクモンハマキAdoxophyes honmai卵-幼虫寄生蜂、ハマキコウラコマユバチAscogaster reticulata(以下ハチ)は寄主を報酬とし植物成分を連合学習することで寄主探索を効率的に行っていると思われる。昨年度までの研究では、植物葉のエタノール抽出物を用い、9cmガラスシャーレ内での植物種間の識別能力について明らかにした。今回はこの結果を踏まえて、野外の網室(6m×4m×高さ2m)内でチャ、ヤマモモの鉢植えを用いて選択実験を行った。チャまたはヤマモモの葉で条件付けした雌ハチ30頭を両植物各6鉢配置した網室内に放飼したところ、放飼後10分以内には約半数のハチが条件付けされた方の植物上に移動した。この要因として視覚刺激、嗅覚刺激、接触化学刺激などが考えられる。このうち植物の嗅覚刺激に対する学習について嗅覚測定装置(4-arm olfactometers)により条件付けを行い、植物のにおいに対する連合学習について調べた結果、チャ葉抽出物で条件付けしたものはチャ葉のにおいを、ヤマモモ葉抽出物で条件付けしたものはヤマモモ葉のにおいに対して反応する傾向があり、においの学習が成立したと考えられる。以上の結果から、ハマキコウラコマユバチの野外での寄主探索には植物成分の学習が関与し、嗅覚が関わっていると考えられた。
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