研究課題/領域番号 |
17658054
|
研究種目 |
萌芽研究
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
生物生産化学・生物有機化学
|
研究機関 | 山形大学 |
研究代表者 |
丹野 憲昭 山形大学, 理学部, 教授 (70007178)
|
研究分担者 |
岡田 勝英 山形大学, 地域文化教育学部, 教授 (20011968)
|
研究期間 (年度) |
2005 – 2006
|
研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
|
配分額 *注記 |
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2006年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2005年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
|
キーワード | ヤマノイモ / むかご / 休眠 / ジベレリン / アブシジン酸 / アブシジン酸8'位水酸化酵素 / cytochromeP450monooxygenase / 遺伝子 / cytochrome P450 monooxygenase |
研究概要 |
ヤマノイモのむかごでは、ジベレリン(GA)がアブシジン酸(ABA)の内生レベルを高めることによって休眠を誘導・維持すると考えられている(GA-誘導休眠)。ヤマノイモには、ABAから8'-ヒドロキシABA(8'-OHABA)を介して生理活性のないデヒドロファゼイン酸に至る一般的なABA異化経路とABA様活性のある7'-ヒドロキシABA(7'-OHABA)に至る代謝経路がある。 今年度では、昨年度の研究で明らかになったABA8'位水酸化酵素遺伝子DjABA8'ox1,DjABA8'ox2の全長ORFに酵母の発現ベクター(pYeDP60)に組み込むための制限酵素サイトを付加した。現在、これらの遺伝子を発現ベクターに組み込んで、形質転換した酵母(WAT11株)のリコンビナントタンパク質の機能解析の実験を進めているが、未だ結果を得るに至っていない。 さらにDjABA8'oxの3番目のホモログであるDjABA8'ox3を、RACE法により、ORFの3'末端より上流1249bp(C末より上流363aa)まで決定した。 つぎに、ヤマノイモの休眠むかごをGA、ABA、GA生合成阻害剤とABA生合成阻害剤で培養し、それぞれのむかごでのDjABA8'ox1とDjABA8'ox2の発現量を半定量的RT-PCRによって比較した。その結果、DjABA8'ox1の発現はそれぞれのむかごで余り変化がないが、DjABA8'ox2は発芽が促進されるGA生合成阻害剤とABA生合成阻害剤で培養したむかごで、発現量が高かった。この結果はむかごのABAの内生レベルを低下させることになり、GAがABAを介してむかごの発芽を抑制するという仮説に矛盾しない。このような例は他に殆ど報告がないので、さらに詳細な検討が必要である。 また、DjABA8'oxのホモログのうち、ABAの7'位を水酸化して7'-OHABAへ代謝する酵素遺伝子ホモログ(DjABA7'ox)の探索が今後の重要な課題である。
|