研究課題/領域番号 |
17658130
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研究種目 |
萌芽研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
基礎獣医学・基礎畜産学
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研究機関 | 山口大学 |
研究代表者 |
木曾 康郎 (木曽 康郎) 山口大学, 農学部, 教授 (10142374)
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研究分担者 |
本道 栄一 山口大学, 農学部, 准教授 (30271745)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2007年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2006年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2005年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | 子宮上皮 / 子宮腺上皮 / 再構築組織様塊 / 胎盤 / STAT3 / 細胞外マトリックス / LIF / エストロゲン / ウエスタンブロッティング |
研究概要 |
本年度は最終年度にあたり、これまでに作成した新規細胞株の性状を総括し、さらに、マウスからの胎盤および子宮内膜の各構成細胞から作成したオルガノイド(再構築組織様塊)の有効性を検討した。オルガノイドと受胎産物あるいは子宮内膜との相互作用の解析から、子宮上皮細胞に対しては、白血病阻止因子(LIF)を添加した結果、シグナル伝達物質STAT3のリン酸化が起き、クローン細胞のエストロジェン添加培養はLIF分泌能を示したが、子宮腺上皮細胞には変化がみられなかった。細胞培養に細胞外マトリックスコーティングディッシュ(ECM-D)を使用した際に上皮細胞の極性に影響が現れ、ECM-Dの種類によって極性が変化した。さらに、エストロジェン添加によりその極性は著しい変化を示し、これらの変化が着床に関与していることが疑われた。着床現象は細胞外マトリックスと密接な関係にあるので、細胞外マトリックスと上皮細胞の極性の関係、それによって着床が影響を受けることがin vitroで再現、確認できた。次に、これらの細胞株を円筒状に培養し、子宮様再構築組織の作成を試み、上皮および腺上皮いずれも円筒状形態で培養に成功したが、導管部が構築されず、細胞外マトリックスと腺上皮細胞の極性の関係は上皮細胞のそれとは直接関係していないことが分かった。しかし、作成したオルガノイドの子宮内挿入実験では、明確な脱落膜反応を誘導し、炎症性サイトケインと非炎症性サイトカインの動態に差異が見られ、着床機構の研究ツールとして有用であると思われた。
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