研究課題/領域番号 |
17658135
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研究種目 |
萌芽研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
応用獣医学
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研究機関 | 鹿児島大学 (2006) 北海道大学 (2005) |
研究代表者 |
大和 修 鹿児島大学, 農学部, 教授 (80261337)
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研究分担者 |
遠藤 大二 酪農学園大学, 獣医学部, 教授 (40168828)
落合 謙爾 北海道大学, 大学院獣医学研究科, 助教授 (80214162)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2006年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2005年度: 2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
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キーワード | 有機チオ硫酸化合物 / ネギ中毒 / 抗ガン作用 / 機能性 / ニンニク / タマネギ |
研究概要 |
本研究は、これまでに私たちが同定した生理活性物質である有機チオ硫酸化合物、すなわち、sodium2-propcnyl thiosulfate(2PTS)およびsodium n-propyl thiosulfate(NPTS)による抗ガン効果を解明するために実施した。本研究では、各種の培養細胞をモデルとして用い、有機チオ硫酸化合物の抗ガン効果として、抗変異原性作用ならびに第II相解毒酵素誘導作用を詳細に検証した。 1.抗変異原性効果の評価 ラット肝由来細胞(H4IIE)および血管内皮由来細胞(L5178Y)に対して、放射性照射(10Gy)によるDNA損傷をコメットアッセイ法で検出したところ、有機チオ硫酸化合物とともに予め48時間インキュベーションすることによって、濃度依存性にDNA損傷を防御することが明らかとなった。 2.第II相解毒酵素群の発現増強のmRNAレベルの効果 前年度までに2PTSの作用により、培養肝細胞中の第II相酵素活性であるquinone reductaseが有意に増加することが明らかになっていた。今回は、この効果をリアルタイムPCRを用いて詳細に検討した結果、2PTSによりquinone reductaseならびにepoxide hydrolase 1のmRNA発現量が増加することが判明した。 3.NPTSおよび2PTSの抗変異原性効果ならびに第II相解毒酵素群誘導効果の比較 抗変異原性効果はNPTSおよび2PTSに認められたが、2PTSがより低濃度において作用を発揮した。また、第II相解毒酵素群誘導効果は2PTSのみに認められた。 以上の成績により、有機チオ硫酸化合物は抗ガン効果を有することが明らかとなった。また、2PTSがNPTSに比較して、より高い抗ガン効果を示した。
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