研究課題/領域番号 |
17659051
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研究種目 |
萌芽研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
解剖学一般(含組織学・発生学)
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研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
目黒 玲子 新潟大学, 医歯学系, 助教授 (30251804)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
2006年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
2005年度: 2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
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キーワード | 細胞・組織 / 神経科学 / 脳・神経 / マイクロダイセクション |
研究概要 |
Cy3で直接標識した1次抗体を使った短時間免疫染色では、非特異的染色の可能性を否定しきれず、また、コストの面も問題であった。そこで、従来の2段階の免疫組織化学で、高感度かつ抗原特異性の高い、短時間染色条件を検索した。ラット大脳皮質を材料とし、介在ニューロンが持つカルビンディンたんぱく(CB)の免疫組織化学をおこなった。正常所見では、大脳皮質の浅層には弱いCB免疫染色性、深層には強い免疫染色性を示す介在ニューロンが分布する。 固定法の比較 RNA保存性のよいアセトン固定(3分間)を施した組織((1))と、ホルマリン固定をごく短時間(1分間)おこなった組織((2))で比較した。いずれも10μm厚切片。界面活性剤および正常ロバ血清を含む燐酸塩緩衝塩化ナトリウム液(t-s-PBS)で、抗CB抗体(ウサギ免疫グロブリン)を500倍希釈し、1時間(1)および(2)と反応させた。緩衝液で洗浄後、t-s-PBSで100倍希釈したCy3標識抗ウサギ免疫グロブリン抗体と15分間反応させ、観察した。(1)では1大脳皮質浅層では標識ニューロンがみられなかったが、深層ではみられた。(2)では、浅層でも標識ニューロンがみられた。このことから、短時間でもホルマリン固定をおこなった組織のほうが検出感度が高いことがわかった。 RNA保護剤の検討 RNA変性を遅らせることのできる市販のRNA保護剤、RNAlater-ICE (Ambion社)で組織を処理し、上記(2)の条件で免疫染色をおこなった。やや染色強度が低下したが、上記(2)同様の染色像がえられた。 以上からRNA保護剤を用い、上記(2)の条件で免疫染色をおこなえばよいことがわかった。ホルマリン固定試料でRT-PCRをおこなうシステム(Arcturus社)と組み合わせることにより、確かな遺伝子情報が得られると考えられる。
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