研究課題/領域番号 |
17659078
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研究種目 |
萌芽研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
医化学一般
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
青江 知彦 千葉大学, 大学院医学研究院, 助教授 (90311612)
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研究分担者 |
篠塚 典弘 千葉大学, 医学部附属病院, 講師 (80261907)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
2006年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2005年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
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キーワード | 小胞体ストレス / 心不全 / 細胞内輸送 / 心筋細胞 / 小胞体 / ゴルジ体 / KDEL受容体 |
研究概要 |
小胞体機能が虚血、再灌流、低栄養、低酸素、スーパーオキシド、毒物などの外界からの侵襲や遺伝子変異によって阻害されると、小胞体内に折り畳み構造の異常な蛋白質が蓄積し、分子シャペロンの産生増加、蛋白合成の抑制、異常蛋白質の分解、細胞死といった小胞体ストレス反応が起こる。近年こうした小胞体ストレス反応が神経変性疾患や躁鬱病、糖尿病を始めとする種々の疾患に関与している事が示唆されている。 我々は、KDEL受容体による逆行性輸送が小胞体ストレス反応に重要であり、それが障害されると細胞は侵襲に弱くなる事を培養細胞で示して来たが、最近変異KDEL受容体を発現するトランスジェニックマウスを作製し、実際にin vivoでもKDEL受容体が小胞体ストレス反応、小胞体qualitycontrolに重要であり、KDEL受容体によるゴルジ体から小胞体への逆行輸送の障害によって、心筋細胞に異常蛋白が蓄積し、小胞体ストレス反応、細胞死が誘発され、心筋症が発症する事を報告した(MCB24,P8007-17,2004、医学のあゆみ216、P886-889,2006)。 我々はKDEL受容体の機能を強化する事で、小胞体quality controlの能力が高まり異常蛋白の心筋細胞への蓄積が減少し、心筋のストレスに対する抵抗性を高める事になる、即ち、心不全に対する治療になるのではないかと考えた。そこで正常KDEL受容体発現マウスの心筋細胞を形態学的に、また生化学的に解析した。正常KDEL受容体発現マウスの心筋細胞では老化に伴うユビキテン化異常タンパク質の蓄積が少なく、電子顕微鏡所見でも微細構造が若年マウスと同様に良く保存されていた。また、正常KDEL受容体あるいは輸送変異KDEL受容体が発現するトランスジェニックマウスの腹部大動脈を縮窄し心臓に圧負荷を加えたところ、正常KDEL受容体トランスジェニックマウスの方が圧負荷に抵抗性がある傾向が見られた。現在正常KDEL受容体遺伝子アデノウイルスベクターを作製途上であり、今後、正常マウス正常KDEL受容体を過剰発現させ圧負荷を加えた場合の心筋細胞障害が緩和されるかどうか検討する。
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