研究課題/領域番号 |
17659123
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研究種目 |
萌芽研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
寄生虫学(含衛生動物学)
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研究機関 | 琉球大学 |
研究代表者 |
當間 孝子 琉球大学, 医学部, 教授 (10145526)
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研究分担者 |
宮城 一郎 琉球大学, 名誉教授 (50039921)
比嘉 由紀子 長崎大学, 国際連携研究戦略本部, 助教 (40404561)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
2007年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2006年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2005年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
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キーワード | 昆虫 / 両生類 / 進化 / 鳴き声 / 吸血行動 / 蚊 / 西表島 / 吸血昆虫 / 蛙 / 琉球列島 / 吸血習性 / 吸血源動物 / 冷血動物 |
研究概要 |
蚊は人・哺乳動物の血を吸い病原体を媒介する。哺乳類の吸血行動に関しては多くの研究があり、動物が排出する二酸化炭素や体温を感知し、動物に接近することはよく知られている。最近、我々は冷血動物(蛙)の鳴き声に刺激され、吸血行動を開始する蚊がいることを報告した。本研究では、どんな蚊種がどんな種の蛙の鳴き声に誘引されるのか、それらの音に特徴があるのか、また、誘引された蚊の室内での累代飼育を試み、生態を明らかにすると共に、野外で採集した吸血蚊の吸血源動物を明らかにすることを目的として行った。これらの研究は昆虫媒介性人畜の病原のサイクルの解明、人畜への感染予防対策に役立つと考える。研究の結果、チビカの仲間の蚊、特にUr. macfarlaneiが蛙の鳴き声に多数誘引され、西表島に生息する8種の蛙の声、いずれにも、個体数の違いはあるが誘引されることが明らかになった。本工学部の音声の専門家である高良教授の協力を得て、蛙の鳴き声を分析し、人工音を作成、野外実験を試みたが、蚊を誘引する人工音は特定されてなく、引き続き調査中である。蛙の鳴き声に誘引された西表島産Ur. macfarlaneiは実験室内累代飼育に成功した。1雌が平均61卵粒からなる卵塊を水面に産み、幼虫期間は9-15日、蛹の期間は2-3日で、羽化率は74%であった。羽化成虫は大ケージで自然条件化で交尾し、吸血源として蛙をケージ内に入れると約15%の雌が吸血した。今後本種の実験室内での音に対する反応など生態を明らかにする。本種吸血雌の胃内血液のDNA解析の結果、野外ではサキシマヌマガエル、ヒメアマガエル、アイフィンーガエルを吸血していることも明らかになった。
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