研究課題/領域番号 |
17659129
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研究種目 |
萌芽研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
細菌学(含真菌学)
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
永井 宏樹 大阪大学, 微生物病研究所, 特任助教授 (80222173)
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研究分担者 |
久堀 智子 大阪大学, 微生物病研究所, 特任助手 (20397657)
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研究期間 (年度) |
2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2005年度: 3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
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キーワード | レジオネラ / IV型分泌系 / 膜タンパク質 |
研究概要 |
レジオネラ(Legionella pneumophila)はDot/IcmIV型分泌系を持ち、多数のエフェクタータンパク質を宿主細胞質へ輸送している。DotAタンパク質はこのDot/Icm分泌系の一員としてエフェクター輸送に必須なタンパク質である。DotAタンパク質はこれまでに知られていない新しい輸送プロセスによりDot/Icm分泌系に依存して細菌内膜から菌体外へ分泌される。本研究では、DotA分泌には必要だがエフェクター輸送には必要ない、Dot/Icm分泌系の構成タンパク質を同定するために、1)Dot/Icm分泌系を構成するタンパク質の欠失株を作製し、2)得られたDot/Icm分泌系欠失株からのDotAの分泌、エフェクターの宿主細胞への輸送、およびマクロファージに対する細胞傷害活性を解析した。その結果、これまでに知られているIcmWおよびIcmS以外に少なくとも一つのDot/Icm欠失株において、DotAの分泌およびエフェクターの輸送が認められた。この株ではこれらのタンパク質輸送活性および細胞傷害活性のすべてが一様に減弱していることから、コアとなるDot/Icm分泌装置の機能発現あるいは活性が減弱しているものと考えられる。さらに、エフェクター輸送および細胞傷害活性が減弱しているが認められるもののDotA分泌を検出できないDot/Icm欠失株を一株分離した。この変異株ではDotAの分泌が特異的に阻害されている可能性があり、今後本萌芽研究の成果を発展させ新たな研究を行うことが必要である。一方、膜型DotAの分子構造を解析するためレジオネラから膜型DotAを精製する系を構築した。しかしながら収量が微少であるためその後の解析が困難であり、大量発現系の開発が必要であることが明らかになった。
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