研究課題/領域番号 |
17659174
|
研究種目 |
萌芽研究
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
衛生学
|
研究機関 | 岡山大学 (2006) 金沢大学 (2005) |
研究代表者 |
荻野 景規 岡山大学, 大学院医歯薬学総合研究科, 教授 (70204104)
|
研究分担者 |
汪 達紘 岡山大学, 大学院医歯薬学総合研究科, 助手 (90294404)
瀧川 智子 岡山大学, 大学院医歯薬学総合研究科, 助手 (90403493)
神林 康弘 金沢大学, 医学系研究科, 講師 (20345630)
人見 嘉哲 金沢大学, 医学系研究科, 講師 (70231545)
日比野 由利 金沢大学, 医学系研究科, 助手 (40362008)
|
研究期間 (年度) |
2005 – 2006
|
研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
|
配分額 *注記 |
3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
2006年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
2005年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
|
キーワード | ナノテクノロジー / アレルギー / 喘息 / Df / 酸化亜鉛 / 酸化チタン / 好酸球 / Th1 / ナノテクノロジー粒子状化学物質 / 化学発光 / NC / Ngaマウス / iNOS |
研究概要 |
ナノテクノロジー仕様の酸化チタン及び酸化亜鉛をそれぞれ、8μg/50μlをNC/Ngaマウスに5日間連続点鼻し、さらに11日目にチャレンジ投与した喘息発症実験で、12日目に肺の組織学的検討と供に肺胞洗浄液の細胞分画を観察した。また、我々がこのマウスを用いて、ダニタンパク質抽出液Df抗原を点鼻し作成した、喘息モデルに対して、酸化チタン40μg/50μlを11日目のDfチャレンジ投与の直前に点鼻投与し、肺胞洗浄液中の細胞分画への影響を検討した。その結果、酸化チタンは肺胞マクロファージに取り込まれ一部気管支周囲に炎症細胞の浸潤があり、NO合成酵素の一つであるiNOSが一部誘導されていたが、酸化亜鉛にはそのような作用は認められなかった。また、酸化亜鉛、酸化チタンによる肺胞洗浄液細胞分画は、ほとんどがマクロファージであり好酸球の増加は認められなかった。Df点鼻投与により発症した喘息モデルでは、肺胞洗浄液中には、多数のマクロファージ、好中球、好酸球の浸出が認められたのに対して、酸化チタンをチャレンジ前投与した場合、マクロファージ、好酸球の浸出を抑制した。以上より、酸化チタンには、吸入毒性がある可能性があるが、易アレルギー性は少ないと思われた。しかしながら、酸化チタンにはiNOS誘導のようなTh1刺激作用があり、好酸球の浸潤を抑制する作用があることから、喘息を抑制する可能性がある。治療面への応用を考慮し、この後、さらに検討する必要があると思われる。
|