研究概要 |
本研究は、直径1mm以下の細径flexibleなmulti-task型マイクロプラズマ生成装置を開発することで、内視鏡を通じて生体内各種臓器へ自在に挿入することを可能とし、生体内で低温プラズマを生成し、これを組織表面に接触させて、種々の治療および診断に応用する技術の開発をラット大腸炎モデルを用いて開発することを目的とした。 (1)ラットDSS慢性大腸炎モデルおよび大腸炎を母地とした大腸癌モデルの開発 200gウイスター系ラット雌に4%DSS含水を7日自由飲水、7日休薬を1クールとし、5クール繰り返す。さらに、1,2-Dimethylhydrazine投与を加えることにより(週3回、40mg/kg s.c.)、大腸癌モデルを作製した。一方、DSSのみの投与では大腸癌の発生は認められなかった。 (2)ラット大腸内視鏡の開発 1)気管支電子内視鏡(GIF-P20;オリンパス)をラットに適応し、検査12時間前からのニフレック洗腸後の大腸内視鏡検査を確立した。 2)上記(1)で作製したラット大腸炎および大腸癌の内視鏡観察を行い、大腸炎ステージング、大腸癌ステージングスコアを独自に開発した。 (3)Flexible multi-task型マイクロプラズマ生成装置の開発 研究グループが開発した超高周波(very high frequency,VHF)を用いることにより、任意のガス分子(含微粒子)を原料とする高密度低温プラズマ生成技術を応用して内視鏡の鉗子チャンネル内を通じて消化管局所でプラズマを生成することを目的として、細径の内視鏡の鉗子チャンネルに挿入可能な径1mm以下のflexible multi-task型マイクロプラズマ生成装置の開発を行っている。
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