研究課題/領域番号 |
17659233
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研究種目 |
萌芽研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
循環器内科学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
王 英正 京都大学, 医学研究科, 助教授 (50372579)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2005年度: 3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
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キーワード | 心筋前駆細胞 / クローン化 / Sca-1 / 心筋細胞分化 / 心筋細胞再生 |
研究概要 |
平成17年7月1日より、心筋幹細胞移植医療の実現化に向けたヒト心筋幹細胞特異的増殖因子のクローニングに関する研究課題に関し、特にsignal sequence trap法を使ったadult由来心筋幹細胞の増殖因子の同定に関する研究を開始した。 採取したadult由来マウス心筋幹細胞からのcDNA library作製し、レトロウイルスパッケージング細胞であるPlatE細胞にRoche社のFuGENE6を使用して導入し、レトロウイルスとして回収した。回収したレトロウイルスを感染効率が20%弱になるように調整してBa/F3細胞に感染させ、96well plateに10000個/wellで撒き、IL-3非存在下で2週間程培養した。培養により、シグナル配列を持たないpMX-SSTが感染したBa/F3細胞は死滅し、シグナル配列を持ったcDNA断片を融合したpMX-SSTが感染したBa/F3細胞のみ増殖が認められ、最終的に200近くの細胞クローンが認められた。これらの細胞クローンから染色体DNAを抽出した後、vector primerを用いてPCRを行い、挿入cDNA断片を回収した。 回収したcDNA断片のすべてに対してシーケンサーによる解読を行い、NCBI BLASTホームページ上のnucleotide-nucleotide blastを使って相同性検索を行ったところ、adult由来マウス心筋幹細胞に特異的に発現している分泌タンパク質が2つ認められた。この2つは、RT-PCRでもmRNA発現が亢進していることを確認し、そのうちの1つは免疫染色でsphereを形成している細胞上に強くタンパク発現していることも確認した。 現在、これらの同定されたタンパク質についてrecombinantによる薬物的刺激実験とノックアウトマウスを使った抑制実験の2つの方向から、同定されたタンパク質のマウス心筋幹細胞への増殖に対する効果を解析すべく準備を進めている。今後、同定されたタンパク質が増殖に関わることが明らかになれば、ヒト心筋幹細胞への応用が可能かどうか検討していく予定である。
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