研究課題/領域番号 |
17659255
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研究種目 |
萌芽研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
腎臓内科学
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研究機関 | 山梨大学 |
研究代表者 |
姚 建 山梨大学, 大学院・医学工学総合研究部, 准教授 (50303128)
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研究分担者 |
北村 正敬 山梨大学, 大学院・医学工学総合研究部, 教授 (90333062)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
2007年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2006年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2005年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | 腎臓 / ギャップ結合 / コネクシン43 / 細胞死 / 酸化ストレス / 小胞体ストレス / aminoglycosides / 尿細管細胞 / 薬理学 / シグナル伝達 / 抗生物質 / 尿細管上皮細胞 / 細胞毒性 / コネキシン |
研究概要 |
腎組織障害とその修復には、様々なメディエーターや接着分子を介した複雑な細胞間相互作用が寄与することが知られている。しかし、隣接する腎細胞でシグナル分子の直接的な遣り取りを司るギャップ結合の役割は、まだ十分に解明されていない。我々は培養細胞モデルにおいて、aminoglycosidesが引き起こした腎尿細管細胞毒性におけるギャップ結合の役割について検討した。Aminoglycoside系の抗生物質G418およびhygromycinによる細胞障害は、ギャップ結合能を持つ細胞では、ギャップ結合阻害によって有意に抑制された。逆にギャップ結合能を持たない細胞にコネクシン43を強制発現させると、薬斉による細胞死が増強した。樹立したCx43ノックダウン及び野生型のマウス由来の胚性繊維芽細胞にも、Cx43の蛋白発現レベルは薬剤による細胞死の程度と正相関の関係することが明らかになった。尿細管障害は、小胞体ストレスの状態が密接に関係していることから、ストレスによる尿細管細胞死におけるギャップ結合の役割を調べた。その結果、小胞体ストレスを誘導する物質TG及びTMによる尿細管細胞死にも、ギャップ結合は深く関与していることが初めて示唆された。以上の結果から、ギャップ結合を介した細胞間コミュニケーションは腎上皮細胞障害に深く関わることが示唆された。腎傷害の発症、進展および修復においてギャップ結合が果たす役割を更に解明することで、尿細管細胞懐死に対する新規治療法の提案ならびに治療戦略の確立が可能であると考えている。
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