研究課題/領域番号 |
17659288
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研究種目 |
萌芽研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
血液内科学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
千葉 滋 東京大学, 医学部附属病院, 助教授 (60212049)
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研究分担者 |
鈴木 隆浩 東京大学, 医学部附属病院, 寄附講座教員(客員助手) (40345210)
熊野 恵城 東京大学, 医学部附属病院, 研究拠点形成特任研究員(特任助手) (90396721)
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研究期間 (年度) |
2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
2005年度: 2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
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キーワード | アレルギー・ぜんそく / 感染症 / シグナル伝達 / 免疫学 |
研究概要 |
アレルギー性疾患、自己免疫疾患においてマスト細胞は病因論的に重要である一方、マスト細胞は寄生虫などさまざまな外来性寄生生物に対する自然免疫系の一翼を担っている。Notchシグナルはリンパ球や抗原提示細胞の発生・分化・機能分化に大きな影響を与えることが明らかにされてきた。われわれは、炎症におけるもっとも重要なeffector細胞であるマスト細胞系がNotchシグナルの新たな標的であるという我々自身の新知見に基づき研究を推進した。Notch遺伝子欠損マウスの解析などから、シグナルマスト細胞前駆細胞からのマスト細胞へと生育する過程、未熟マスト細胞が粘膜型マスト細胞に成熟する過程、粘膜型マスト細胞が上皮下組織から上皮内に移行する過程の各々において、Notchが必須の役割を担うことを明らかにした。さらに、マスト細胞依存性であることが明かにされているベネズエラ糞線虫の駆除に、マスト細胞系におけるNotchシグナルが必須の役割を果たすことをも明らかにした。以上から、Notchシグナルはリンパ球のみならずマスト細胞による感染制御機構に寄与していることが明らかになった。 一方、Notchシグナルの調節薬によりマスト細胞を制御できれば、アレルギー性疾患、自己免疫疾患、造血幹細胞移植後の移植片対宿主病(GVHD)の治療薬として期待される。今後、マウスのGVHDモデルを用い、Notchシグナルを強力に阻害するγセクレターゼ阻害剤およびNotchリガンド中和抗体の投与による影響を観察する。
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