研究課題/領域番号 |
17659326
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研究種目 |
萌芽研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
小児科学
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研究機関 | 国立成育医療センター(研究所) |
研究代表者 |
吉田 ルシア幸子 国立成育医療センター(研究所), 母児感染研究部・感染防御研究室, 共同研究員 (20240327)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
2006年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2005年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
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キーワード | ベロ毒素 / 好中球 / スフィンゴ糖脂質 / レセプター |
研究概要 |
腸管出血性大腸菌のベロ毒素による細胞傷害機構は詳細に解明されているが、標的組織への毒素運搬については統一した見解がない。遊離型ベロ毒素が血漿中に検出されないことから、ベロ毒素の運搬を担う細胞ないし血液成分の存在が指摘されてきた。我々は、血液細胞の中で好中球がベロ毒素と結合することを認めており、毒素運搬は好中球が担うと考えた。そこで本研究では、ベロ毒素と好中球の相互作用の全容を明らかにする目的で、先ず主要な2種類のベロ毒素(VT1、VT2)に対する好中球の結合分子の同定を行った。その結果、標的細胞の従来のレセプターであるGb3とは異なるベロ毒素陽性スフィンゴ糖脂質"X"を認め、質量分析法にてその構造を明らかにした。"X"は血中細胞の中では好中球に最も多く発現している事が、特異的抗体を用いたFACS解析にて明らかとなった。更に、ベロ毒素は"X"を介して好中球と結合した後、細胞表面に留まらず、細胞内へと移行し核内まで到達することが、蛍光標識したベロ毒素を用いた共焦点顕微鏡下の解析から判明した。ベロ毒素はAとB subunitの1:5から成る複合体であるが、"X"との結合はB subunitのみで起こる事を認めた。標的組織である腎尿細管上皮細胞への毒性とは異なり、毒素が好中球内へ取り込まれても、細胞死は観察されなかった。また、fMLP刺激による活性酸素生成能の阻害も認められず、好中球は機能的にもベロ毒素に影響されずにその運搬役を担う事が示唆された。現在、毒素を結合した好中球と標的細胞モデルである腎尿細管内皮細胞株(ACHN)との相互作用を解析中である。
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