研究課題/領域番号 |
17659397
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研究種目 |
萌芽研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
消化器外科学
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
千葉 仁志 北海道大学, 医学部, 教授 (70197622)
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研究分担者 |
古川 博之 北海道大学, 大学院医学研究科, 特任教授 (70292026)
石井 睦 創成科学共同研究機構, 特任助教授 (20232225)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
2006年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
2005年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
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キーワード | 酸化リボ蛋白 / 肝不全 / モノクロナル抗体 / カーボンナノチューブ / 酸化リポ蛋白 |
研究概要 |
肝不全患者血清から超遠心法とゲルろ過法により分離した肝特異的酸化リボ蛋白をマウスに免疫し、ハイブリドーマを作製し、同リボ蛋白に対する抗体を産生するクローン数個を得た。そのうち、金属酸化LDLや正常LDLとは反応しない抗体を産生するクローン1個を選択した。本クローンの抗体は肝不全患者LDL画分と強く反応したが、正常者や高脂血症患者ではほとんど反応せず特異性に優れていた。また、同リボ蛋白をウサギに免疫して抗血清を得た。本ポリクロナル抗体を親和性クロマトグラフィーにより精製した特異抗体は、同モノクロナル抗体とのサンドイッチ酵素免疫測定にも応用でき、肝不全患者で著しく高い反応を示した。また、胆汁うっ滞患者や中等度の肝不全患者でも反応がみられ、肝特異的酸化リボ蛋白の出現する病態に関して示唆を得ることができた。一方、本モノクロナル抗体をカーボンナノチューブセンサーへと組み込むことについては、抗体遺伝子の可変領域遺伝子cDNAをクローニングし、さらに発現ベクターへと組み込むことにより、抗体を大量に調製することができるようになった。同抗体をカーボンナノチューブセンサーの検出基板のバックゲートに固定化したところ、肝特異的酸化リボ蛋白と迅速に反応し、高感度の検出が可能であった。以上から、肝特異的酸化リボ蛋白に対するカーボンナノチューブセンサーによる測定の基本的検討は完了し、今後は実用化に向けた研究を行う予定である。
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