研究課題/領域番号 |
17659450
|
研究種目 |
萌芽研究
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
脳神経外科学
|
研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
溝口 昌弘 九州大学, 大学病院, 助手 (50380621)
|
研究分担者 |
庄野 禎久 九州大学, 大学病院, 助手 (00346793)
佐々木 富男 九州大学, 医学研究院, 教授 (10134561)
林 健志 生態防御医学研究所附属遺伝子情報実験センター, 教授 (00019671)
|
研究期間 (年度) |
2005 – 2006
|
研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
|
配分額 *注記 |
2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
2006年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2005年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
|
キーワード | グリオーマ / SNPs / LOH / 10番染色体 / がん抑制遺伝子 |
研究概要 |
Affimetrix Mapping 50K SNP arrayを用い、14例のglioblastomaサンプルを解析し、全ゲノム上のLOH部位を網羅的に解析した。Laser capture micro dissection法を用い、精度の高い腫瘍DNAを抽出し解析を行い信頼度の高い結果を得た。我々が確立したPLACE-SSCP法におけるSNPマーカーの間隔が1.5Mbp以下であるのに対し、SNP arrayは平均23.6Kbpと高密度SNPマーカーを有しており、より高精度、高密度の解析を可能にした。10番染色体には、これまでの報告同様、高頻度にLOH部位を同定することができた。本法を用い10番染色体短腕の共通欠失部位の絞り込みを行い、10p12.1領域に563Kbpの共通欠失部位を同定した。この領域はこれまでの報告のややcentromea側で、今回新たに3つの遺伝子(APBB1IP,PDSS1,ABI1)を同定した。これらがグリオーマにおける新たながん抑制遺伝子の候補として絞り込まれた。さらにLOH解析とコピー数を同時に解析することが可能となった為、uniparental disomy(UPD)というコピー数の変化を伴わないLOHの同定が可能となり、10番染色体においても遺伝子不活性化の機序としてUPDの関与が示唆された。これらの研究成果は第65回日本脳神経外科学会総会で報告し、現在投稿準備中である。 さらにPLACE-SSCP法の解析法を改良し正常DNAなしでLOH判定をおこなうAverage Control Method(AcoM)を開発し、130例の髄膜種における1p36領域の解析を行った。1p36.32と1p36.11に19.3Mbpと2.02Mbpの共通欠失部位を同定し、髄膜種の悪性度に関与していることを証明した。この研究成果は第65回日本脳神経外科学会総会で報告し、現在Clinical Chemistryに投稿中である。
|