研究課題/領域番号 |
17659457
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研究種目 |
萌芽研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
整形外科学
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
真島 任史 (眞島 任史) 北海道大学, 大学院医学研究科, 助教授 (30241334)
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研究分担者 |
岩崎 倫政 北海道大学病院, 講師 (30322803)
今 重之 北海道大学, 遺伝子制御研究所, 特任助教授 (90344499)
三浪 明男 北海道大学, 大学院医学研究科, 教授 (20133738)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
2006年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
2005年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | オステオポンチン / 腱 / 力学的負荷 / リモデリング / MMP13 |
研究概要 |
除負荷によって起こる腱リモデリング過程におけるメカニズム解明をオステオポンチン(OPN)に基づいて実験を行った。 1.除負荷における腱細胞のコラーゲン産生変化の解析 除負荷によっておこる腱コラーゲン線維径減少について、まずコラーゲン産生の変化が関係するかどうか検討した。Real-time PCR解析結果より、除負荷の腱組織はそれぞれ反対側のコントロール腱組織と比較しコラーゲンmRNAの発現に有意な差は無かった。さらに、除負荷された腱組織中における線維芽細胞のアポトーシスの程度を経時的に調べたが、野生型マウスの除負荷による腱組織リモデリング過程においてアポトーシス陽性細胞の存在は認められなかった。以上より除負荷による腱リモデリング過程でコラーゲン産生変化はないことが証明された。 2.除負荷後の腱リモデリング過程におけるMMP-13の発現変化 次にコラーゲン分解の亢進に関係すると考えられるMMP-13に着目した。除負荷によって起こる腱リモデリング過程のMMP-13発現増強をOPNの有無によって比較した。野生型マウスでは、MMP-13の発現は除負荷後2週目で平均20倍まで増加したが、OPN欠損マウスでは平均4倍のみの増加であり、OPNがMMP-13の調節に関与していることを示唆した。 OPNがMMP-13をどのように調節しているかを解析するためマウス腱線維芽細胞を培養したin vitroの実験を行った。MMP-13の発現はOPNの受容体にその結合を阻害するGRGDSの合成ペプチドの添加により有意に増加した。さらに、OPNの受容体であるαvβ3インテグリン受容体にOPNの結合を阻害する抗αvインテグリン抗体を投与することによりMMP-13の発現は増大した。これらの結果よりOPNはそのインテグリン受容体を通しMMP-13の発現を調節することが示された。
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