• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

シナプス形成期における麻酔薬の神経毒性

研究課題

研究課題/領域番号 17659482
研究種目

萌芽研究

配分区分補助金
研究分野 麻酔・蘇生学
研究機関北海道大学

研究代表者

森本 裕二  北海道大学, 大学院・医学研究科, 教授 (00250457)

研究期間 (年度) 2005 – 2006
研究課題ステータス 完了 (2005年度)
配分額 *注記
1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2005年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
キーワード幼弱脳 / 神経細胞死 / アポトーシス / 麻酔薬 / GABA / NMDA
研究概要

シナプス形成期の未成熟脳が麻酔に暴露されると広範囲に細胞死が起こることが、報告されている(J Neurosci 2003;23:876)。ある種の麻酔の組み合わせで、NMDAレセプタの遮断とGABAレセプタの賦活が同時に生じると神経細胞の活動が異常に抑制され、その結果、細胞死に至るという機序が推測されている。しかし、この知見に関する報告はまだ極めて少なく、機序も推測の域を出ない。
本研究ではグリア細胞を排除した選択的初代神経培養系を確立し、上記知見を追試するとともに、その機序について検討を行った。
妊娠18日のWisterラットから胎児を摘出し、開頭の後に大脳を摘出し、前脳を分離し、得られた神経細胞を培養皿上に散布した。培養液はNeurobasal mediumを用い、グリア等を排除した選択的神経細胞培養を使用した。
まず、NMDA拮抗薬MK801とGABAの組み合わせで、負荷1日後の神経細胞死を評価し、培養14日後の細胞で神経細胞死が有意に助長されたが、それより前の7日後、後の21日後では有意な変化は認めなかった。吸入麻酔薬のイソフルランでも同様な結果が見られ、培養神経細胞でも麻酔薬に障害作用がある事、さらにはその障害作用にはtime windowがある事を確認した。次に、細胞死がアポトーシスとネクローシスかを鑑別するため、蛍光顕微鏡(propidium iodide、Ho342染色)による形態学的解析を行った。結果、ネクローシスと比較して、アポトーシスが主に起こることが証明された。
以上より、選択的初代神経培養系においても、NMDAレセプタの遮断とGABAレセプタの賦活でtime windowを有した神経細胞死が生じ、これは主にアポトーシスの進行によることが確認された。

報告書

(1件)
  • 2005 実績報告書

URL: 

公開日: 2005-04-01   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi