• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

難聴児の言語学習に影響を与える高次脳機能障害の評価とその対策に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 17659532
研究種目

萌芽研究

配分区分補助金
研究分野 耳鼻咽喉科学
研究機関岡山大学

研究代表者

福島 邦博  岡山大学, 医学部・歯学部附属病院, 講師 (50284112)

研究期間 (年度) 2005 – 2006
研究課題ステータス 完了 (2006年度)
配分額 *注記
2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
2006年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
2005年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
キーワード言語習得期前難聴 / 発達性読み書き障害 / 学習障害 / 視覚認知障害 / 書字障害 / 聴能訓練 / 言語発達障害 / かな書字検査 / 音韻分解抽出能力 / 視覚的記名力 / 高次脳機能 / 神経心理学的検査
研究概要

言語習得期前難聴児が示す言語発達の経過は非常に多様であり、聴能訓練が順調に推移した症例が必ずしも良好な経過をたどるとは限らない。難聴児における学習障害の合併率は10%前後と報告されており、その中核症状である発達性dyslexiaが存在すると、難聴児の言語発達には大きな影響を受ける。しかし学齢期の前にスクリーニングすることはきわめて困難であり、難聴要因を加味して検討することはさらに困難である。よって今回(1)健聴就学全児を対象として発達性dyslexiaのリスク要因となりうる認知能力の標準値の作成(2)健聴5歳児音読力の標準値の作成と人工内耳装用児との比較検討(3)日本語において特に「読み書き」に関与する認知能力である視覚認知について5歳児の標準値の作成、の3点について検討を加えた。
研究(1)では、知的に問題の無い学齢前児37名を対象とした。読み書きに必要な認知能力の精査として実施した検査はレイベン色彩マトリックス検査SetA(RCPM)、言語発達遅滞検査(S-S法)、ベントン視覚記銘力検査、音韻認識処理課題、かな-文字の書字及び読字課題を実施した。結果、1、S-SやRCPMはカットオフの指標として有用である。2、かな読字は月齢と相関しないが書字は月齢60ヶ月を境に急速に達成可能となる傾向が明らかとなった。研究(2)では、対象とした人工内耳装用児では健聴児に比して音読時間が有意に短い反面、条件変更のあと誤反応数の増加を認めた。研究(3)では健聴5歳児105名を対象とし、視覚認知課題としてベントン視覚記銘力検査の遅延再生課題を実施した。対象年齢に併せて歪みは無視し各設問のピースの位置と形態の誤りで1点ずつ加点を加えた。結果36.95±5.31であり、現在この妥当性について検証を加えている。研究(2)、(3)については今後論文投稿を予定している。

報告書

(2件)
  • 2006 実績報告書
  • 2005 実績報告書
  • 研究成果

    (11件)

すべて 2006 2005

すべて 雑誌論文 (11件)

  • [雑誌論文] 耳鼻咽喉科-新生児聴覚スクリーニング要精密検査児のフォローアップ2006

    • 著者名/発表者名
      片岡祐子
    • 雑誌名

      産科と婦人科 73(1)

      ページ: 70-75

    • 関連する報告書
      2006 実績報告書
  • [雑誌論文] 聴性定常反応検査の周波数別聴力:標準純音聴力検査との比較-BIS値を指標とした覚醒度の与える影響2006

    • 著者名/発表者名
      川崎聡大
    • 雑誌名

      耳鼻と臨床 52(1)

      ページ: 33-37

    • 関連する報告書
      2006 実績報告書
  • [雑誌論文] 岡山県新生児聴覚スクリーニングの現状と課題2006

    • 著者名/発表者名
      福田章一郎
    • 雑誌名

      音声言語医学 47

      ページ: 379-383

    • 関連する報告書
      2006 実績報告書
  • [雑誌論文] 読み書き障害を認めた軽度知的発達障害児-例-障害機序に応じた訓練法とその効果の検証2006

    • 著者名/発表者名
      杉下周平
    • 雑誌名

      言語聴覚研究 3(2)

      ページ: 66-73

    • 関連する報告書
      2006 実績報告書
  • [雑誌論文] 発達性読み書き障害ハイリスク児の就学前介入を目的とした評価試案の検討:第1報-就学前児のひらがな書字読字習得に必要な認知機能の精査から2006

    • 著者名/発表者名
      川崎聡大
    • 雑誌名

      小児耳鼻咽喉科 27

      ページ: 40-44

    • 関連する報告書
      2006 実績報告書
  • [雑誌論文] ここまでわかった遺伝子異常 耳科領域 先天性難聴2006

    • 著者名/発表者名
      前田幸英
    • 雑誌名

      JOHNS 22

      ページ: 1705-1709

    • 関連する報告書
      2006 実績報告書
  • [雑誌論文] 聴力異常 周産期医学必修知識2006

    • 著者名/発表者名
      福島邦博
    • 雑誌名

      周産期医学 36

      ページ: 713-715

    • 関連する報告書
      2006 実績報告書
  • [雑誌論文] 新生児聴覚スクリ-ニングとその後の対応-新生児聴覚スクリ-ニングから精密聴力検査へ2006

    • 著者名/発表者名
      福島邦博
    • 雑誌名

      Audiology Japan 49

      ページ: 227-232

    • 関連する報告書
      2006 実績報告書
  • [雑誌論文] 新生児聴覚スクリーニングで難聴が疑われた乳児の聴覚評価2005

    • 著者名/発表者名
      福田章一郎, 問田直美, 福島邦博, 片岡裕子, 西崎和則
    • 雑誌名

      Audiology Japan 48

      ページ: 135-141

    • NAID

      10024588354

    • 関連する報告書
      2005 実績報告書
  • [雑誌論文] 軽度難聴児の言語発達に与える高次脳機能-神経心理学的評価に基づく認知特性の検討-2005

    • 著者名/発表者名
      川崎聡大, 杉下周平, 福島邦博, 片岡裕子, 長安吏江, 市川智継, 西崎和則
    • 雑誌名

      小児耳鼻咽喉科 26

      ページ: 51-55

    • NAID

      10029063944

    • 関連する報告書
      2005 実績報告書
  • [雑誌論文] 聴性定常反応検査の周波数別聴力:標準純音聴力検査との比較-BIS値を指標とした覚醒度の与える影響-2005

    • 著者名/発表者名
      川崎聡大, 福島邦博, 片岡祐子, 市川智継, 中塚秀樹, 西崎和則
    • 雑誌名

      耳鼻と臨床 52(1)

      ページ: 33-37

    • NAID

      130004404991

    • 関連する報告書
      2005 実績報告書

URL: 

公開日: 2005-04-01   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi