研究課題/領域番号 |
17659573
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研究種目 |
萌芽研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
形態系基礎歯科学
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
笹野 泰之 東北大学, 大学院・歯学研究科, 教授 (30196191)
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研究分担者 |
高橋 一郎 東北大学, 大学院・歯学研究科, 准教授 (70241643)
中村 恵 東北大学, 大学院・歯学研究科, 助教 (20431512)
畠山 純子 東北大学, 大学院歯学研究科, 助手 (50374947)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
2007年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2006年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2005年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
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キーワード | 歯胚 / ラット / 自家移植 / 歯根伸長 / 歯周組織形成 / 抜歯窩 / 皮下 / I型コラーゲン / 移植 / 歯根形成 / 遺伝子導入 / siRNA / シグナル分子 / 歯周組織 / 近交系ラット |
研究概要 |
本研究計画ではin vivoの異なる環境に歯胚を移植した際の歯根と歯周組織の形成を検討した。平成19年度では、平成18年度で確立した、ラット歯胚を皮下または抜歯窩に自家移植する実験系を利用し、歯根伸長と歯周組織形成について検討した。生後2週齢の雄性Wistar系ラットから上顎の第一臼歯歯胚を摘出し、背部皮下または抜歯窩に自家移植した。組織学的には、いずれの移植環境でも歯胚が生着し、移植後に象牙質とセメント質が形成された。また、in situ hybridizaionで、皮下と抜歯窩の移植歯の両方において、象牙芽細胞とセメント芽細胞が象牙質とセメント質を構成する主要なタンパクである1型コラーゲンを強く発現していた。この結果は、いずれの移植歯においても、移植後に血行が回復して移植歯が生着し、新たに象牙質とセメント質の基質が形成されたことを示している。一方、X線画像の定量解析の結果、抜歯窩に移植した歯胚では歯根の伸長が認められたが、皮下に移植した歯胚では歯根は伸長しなかった。また、組織学的にも、抜歯窩移植歯の周囲には歯根膜と歯槽骨が形成されたが、皮下移植歯周囲にはこれらの歯周組織は、ほどんど見られなかった。以上から、抜歯窩が歯根の伸長と歯周組織の形成を促す環境であることが示された。今後の研究で抜歯窩における歯根伸長・歯周組織形成の促進メカニズムを探ることは、基礎研究のみならず、臨床歯学の観点からも有用なことと考える。
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