研究課題/領域番号 |
17659607
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研究種目 |
萌芽研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
補綴理工系歯学
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研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
塙 隆夫 東京医科歯科大学, 生体材料工学研究所, 教授 (90142736)
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研究分担者 |
土居 壽 (土居 寿) 東京医科歯科大学, 生体材料工学研究科, 助教 (30251549)
堤 祐介 東京医科歯科大学, 生体材料工学研究所, 助教 (60447498)
米山 隆之 東京医科歯科大学, 生体材料工学研究所, 助教授 (00220773)
小林 郁夫 東京医科歯科大学, 生体材料工学研究所, 助手 (40242268)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2007年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2006年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2005年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
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キーワード | 歯科インプラント / 骨形成 / チタン / 金 / ガルバニー電流 / リン酸カルシウム / パターンニング / 硬組織適合性 |
研究概要 |
歯科インプラント周囲の骨形成を促進するためにさまざまな表面処理方法の研究が行われているが、これらの方法が臨床において十分な成果を収めているとは言いがたい。骨に埋入したインプラントに微弱な電気刺激を与えることによって、リン酸カルシウムの生成が促進されることが明らかになっており、電気刺激による骨成長の促進に関する研究も進められている。しかし、顎骨に長期間にわたり電源を埋入することや、外部から電気をかけ続けることは容易ではない。本研究では、歯科インプラントの主要材料であるTiと金(Au)との間のガルバニー電流をリン酸カルシウム析出促進させるために利用することとした。ガルバニー電流を応用するにあたり、擬似体液中においてTi-Au間に流れるガルバニー電流、微小電流によるリン酸カルシウムの析出、Ti上にAuを部分的に被覆させた試料におけるリン酸カルシウムの析出をそれぞれ評価した。 Hanks溶液中に浸漬した電極にガルバノスタットにより定電流(0.5μA、1.0μA)を一定時間(10^4s、10^5s)流した。通電後の試料表面は肉眼で確認できる薄茶色を呈していた。また、析出層の厚さは、電流値が大きく通電時間が長いほうがより厚くなっていた。また、通電後の試料は通電せずにHanks溶液中に浸漬した試料に比べてより多くのPおよびCaが検出された。 Ti上にAuを部分的に被覆させた試料において、浸漬後の試料表面はTi部分が薄い水色を呈していた。また、浸漬後の試料表面のSEM像からAuをスパッタ蒸着した試料の方が未処理の試料に比べてリン酸カルシウムが多かった。Pに対するCaの比は、Auをスパッタ蒸着した試料の方が未処理の試料に比べて大きく、TiとAuの境界付近ではさらに比が大きくなっていた。これは電極間の距離が短くなることで溶液抵抗が小さくなり、大きな電流が流れたためである。
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