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顎変形症の成因に関する咀嚼筋の筋病理学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 17659621
研究種目

萌芽研究

配分区分補助金
研究分野 外科系歯学
研究機関北海道大学

研究代表者

北川 善政  北海道大学, 大学院歯学研究科, 教授 (00224957)

研究分担者 戸塚 靖則  北海道大学, 大学院歯学研究科, 教授 (00109456)
井上 農夫男  北海道大学, 大学院歯学研究科, 教授 (20091415)
飯田 順一郎  北海道大学, 大学院歯学研究科, 教授 (90151232)
研究期間 (年度) 2005 – 2006
研究課題ステータス 完了 (2006年度)
配分額 *注記
3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
2006年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2005年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
キーワード筋線維タイプ / ATPase / 顎変形 / 咀嚼筋 / 咬筋 / 下顎張反射 / エネルギー代謝 / MRS / 筋線維
研究概要

顎変形症の成因や病態については不明な点が多く、顎骨の成長期に機能的な影響を強く受けていると推察されるが、発生学的に鰓弓由来の咀嚼筋についての筋病理学的研究はほとんど見当たらない。われわれは以前から咀嚼筋の筋病理、電気生理学的検討を行ってきた。ヒト咬筋は、四肢筋ではみられない胎児型(type2C)、心筋型(α-cardiac MHC)ミオシンアイソフォームを有し、咀嚼筋の興奮性には交感神経系の調節が関与していることを発見した。筋線維タイプ分類では、タイプ1(遅筋)優位、タイプ2(速筋)選択萎縮の筋病理学的特徴を日本で初めて報告してきた。近年、免疫組織学、分子生物学の進歩により筋病理学は急速な発展を遂げ、不明であった難病の病態解明や新しい治療戦略にも寄与している。筋ジストロフィーでは、筋細胞膜蛋白であるdystrohinの欠損や原因遺伝子も同定されている。
【顎変形症例における検討】
骨格性下顎前突症咬筋でdystrophinの部分欠損を発見し、顎変形との関連に注目している。
顎矯正手術を施行し咬合安定後、タイプ2線維は太くなり数も増え、正常に近づく所見が観察された。
下顎張反射は筋紡錘→三叉神経中脳路核→閉口筋運動ニューロンの経路をたどる単シナプス反射であり、筋のγ運動系の亢進の指標となることが分かった。下顎前突症では正常咬合者と比較して有意に潜時が短縮しており、閉口筋の緊張性が交感神経系の調節により亢進していることが示唆された。
【動物実験】
1.粉末飼料飼育(Soft Diet)実験:ヒトと類似した咀嚼筋の組織化学的特徴と顎運動も類似した家兎を用い、生後4週齢(離乳期)から長期間粉末飼料で飼去し咀嚼筋に及ぼず影響を調べた。
1)Soft Dietにより咬筋や内側翼突筋では、下記のような筋線維タイプの転換が観察された。
タイプ2B→2A(強い力を必要としない)
タイプ1→2A(持続運動を必要としない)Simultaneous 2-way Conversion
2)外側翼突筋の上頭はStatic、下頭はPhasicな機能を有している。外側翼突筋下頭はSoft Dietによりタイプ2A→1への転換がみられJaw closerと逆の結果であった。
2.交換神経切除実験では、壊死、再生線維などヒト顎変形症や筋ジストロフィーと似たような異常所見がみられ、筋線維の分化、エネルギー代謝には交感神経が調節していることが示唆された。

報告書

(2件)
  • 2006 実績報告書
  • 2005 実績報告書

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公開日: 2005-04-01   更新日: 2016-04-21  

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