研究課題/領域番号 |
17659699
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研究種目 |
萌芽研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
臨床看護学
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研究機関 | 首都大学東京 |
研究代表者 |
鈴木 享子 首都大学東京, 健康福祉学部, 准教授 (30381461)
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研究分担者 |
高橋 真理 北里大学, 看護学部, 教授 (20216758)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
2007年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
2006年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
2005年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
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キーワード | 分娩経過中 / 姿勢コントロール行動 / 産痛 / 自己効力感 / 出産の達成感 |
研究概要 |
本研究の目的は、prospectiveによる相関関係的デザインで、A.バンデューラの社会的認知理論に基づき、初産婦が妊娠30週頃に産痛対処の特定行動として「姿勢コントロール行動」をモデリングした場合に、分娩経過中の「姿勢コントロール行動」に対する自己効力感が産痛知覚と出産の達成感に及ぼす影響を明らかにし、出産の達成感が高く得られる助産ケア理論を検討することであった。 概ね正常経過の20名の対象を、妊娠36週と分娩開始後から産後1日まで追跡しデータ収集したところ、産痛知覚をしていない時期の出産前の「姿勢コントロール行動」に対する自己効力感は分娩開始後の自己効力感へ影響を及ぼしていなっかたが、分娩開始後の初期に産痛下で直接体験し形成された自己効力感が次の時期に影響を及ぼし、最も辛い時期の自己効力感の変数「重要性(重要と考える確信)」「結果予測(役に立つ確信)」が出産の達成感に強く影響を及ぼしていた。自己効力感は産痛知覚へ全く影響を及ぼさす、産痛知覚は出産の達成感と関連がなかった。「姿勢コントロール行動」に対する自己効力感を醸成する因子としての分娩第1期のスモール・ステップでの各期の達成感は、出産の達成感へ影響を及ぼしていた。すなわち、出産準備クラスで優れた代理体験を提供し、分娩開始後の初期に直接体験を促進する「姿勢コントロール行動」への援助が出産の達成感を高めることに繋がることが示唆され、自己効力感が予測因子となることが示唆された。 A.バンデューラの社会的認知理論を分娩期の助産ケア理論構築に応用した先行研究はなく、研究者はprospectiveな測定によって測定感度を高め、手間を掛けて得られた本研究の結果は大変有用である。 しかし、研究協力病院の倫理委員会承認が遅れたことによって、結果としてサンプル数か少なかったことから、今後のさらなる追試が課題である。
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