配分額 *注記 |
28,730千円 (直接経費: 22,100千円、間接経費: 6,630千円)
2007年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2006年度: 10,660千円 (直接経費: 8,200千円、間接経費: 2,460千円)
2005年度: 14,820千円 (直接経費: 11,400千円、間接経費: 3,420千円)
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研究概要 |
本研究では,今後大規模科学技術計算システムの主流を占めると考えられる安価で並列度の高い分散メモリ環境上において,記述が容易であるとともにスケーラブルな性能向上が可能な分散メモリSPMDプログラミングモデルの有効性を検証するとともに,局所参照性の小さな疎行列反復解法において,通信遅延を効果的に隠蔽するためのアルゴリズムとその実装手法を確立することを目標としている. 近年の技術の進展により,計算ノード内,及びこれらを接続するネットワークの通信帯域幅は著しく向上し,安価で大規模な並列計算環境が容易に実現可能になりつつあるが,通信遅延の大きい大規模並列環境では明示的な同期を伴うSPMD型の並列処理が不可欠となる.しかしながら,実用的なソフトウェアを効率的に構築していくためには,通信ライブラリを用いてノード間の通信内容を詳細に記述するMPI等の既存の方式には限界がある. 平成18年度においては,分散メモリ環境上でのデータと通信の配置をはじめとする通信ライブラリの実装手法について,高速ネットワークを備えた複数のクラスタ環境上で複数のSPMD型プログラミング言語の評価を行うとともに,通信ライブラリレベルでの遅延隠蔽技術とその最適化手法について研究を行なった.また,大規模並列計算環境に適した並列化効率の高い解法を中心に,アルゴリズムの検討を行い,大規模並列計算機上でこれらの問題をスケーラブルに処理するための効果的な実装手法を開発・評価した.
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