配分額 *注記 |
14,950千円 (直接経費: 11,500千円、間接経費: 3,450千円)
2007年度: 4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2006年度: 6,110千円 (直接経費: 4,700千円、間接経費: 1,410千円)
2005年度: 4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
|
研究概要 |
本研究の目的は,分散計算による制約プログラミングの基盤技術として,連続領域上のソフト制約を高速に処理する分散協調型の制約解消系を研究開発することである.平成19年度においては,以下の3つの研究を行った.(1)階層的な優先度を備えた非線形ソフト制約の系を解くための新しい手法を構築した.本手法は,連続領域上の非線形制約のもとで非線形関数を最小化するための基本的手法であるLagrangeの未定乗数法を応用することで,階層的優先度を備えたソフト制約の処理を実現したものである.本手法は,従来の近似的手法よりも精度の高い局所解を計算することができ,さらに数値計算分野で研究開発された分散計算の手法を適用することができるという特徴を持つ.(2)階層的な優先度を備えたソフト制約の系をグラフ的アプローチによって解く新しい手法を構築した.本手法は,主に2次元平面上の図形に関する幾何制約を扱うものであり,制約系のグラフ的構造を分析した上で,制約系を部分系の集合へと分割して部分系を解くべき順序を適切に決定することで,階層的な優先度を正しく扱いながら制約解消を実現するものである.本手法は,制約系の中から同時に解消可能な部分系を発見することができるため,分散計算の前処理として利用できるという特徴を持つ.(3)本研究代表者が開発を進めている階層制約ライブラリの上にこれらの手法を実装することで,制約解消系を構築した.
|