配分額 *注記 |
14,560千円 (直接経費: 11,200千円、間接経費: 3,360千円)
2006年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2005年度: 11,830千円 (直接経費: 9,100千円、間接経費: 2,730千円)
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研究概要 |
3次元コンピュータグラフィックス(3DCG),特に,PC上でレンダリング処理が行われた後直ちに,出力画像がディスプレイ表示されるリアルタイムレンダリング処理では,計算機の演算能力は重要な要素の一つである.現在の計算機,特に単体のCPUにおける演算能力は,近い将来頭打ちとなることが予想される一方,グラフィックスハードウェア(GPU)のの演算能力の向上は,今やCPUのそれを完全に凌駕している.本課題の目的は,今後の発展が見込めるGPUのリソースを最大限生かすことのできる開発環境やツールを構築することにある.具体的には,GPUを並列化することによりGPUクラスタを構成し,GPUクラスタを利用した3DCGのための並列コンピューティング環境の構築やソフトウェアの開発をその目的とし.ここでは,並列コンピューティングの研究と同時にソフトウェア開発環境の整備を行った.さらに,並列向けGPUコンピューティングの基盤技術として,陰関数曲面やパラメトリック曲面のGPUを利用した並列レンダリングアルゴリズムを開発した.特に陰関数曲面に関しては,点群ベース陰関数曲面の一つであるSLIM (Sparse Low-dgree IMplict)曲面を対象とした,プログラマブルGPUによる高速なレンダリング手法を提案した.本手法はレイキャスティング法にもとづく直接的な描画手法を採用しており,光線と陰関数曲面の交点算出やブレンディングのための点の選択にかかわる処理を,プログラマブルシェーダの一つであるフラグメントプログラムの中で行っている.実験の結果,GPUによる並列処理はCPUによる処理よりはるかに高速にレンダリングできることを実証した.
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