配分額 *注記 |
27,560千円 (直接経費: 21,200千円、間接経費: 6,360千円)
2007年度: 5,200千円 (直接経費: 4,000千円、間接経費: 1,200千円)
2006年度: 8,450千円 (直接経費: 6,500千円、間接経費: 1,950千円)
2005年度: 13,910千円 (直接経費: 10,700千円、間接経費: 3,210千円)
|
研究概要 |
本年度は,昨年度までに物理化学的特性を明らかとしてきたポリアミドアミンデンドロンとポリ-L-リシンからなるヘッドーテイル型ブロック共重合体のヘッド部(ポリアミドアミンデンドロン)サイズの培養細胞系での遺伝子発現効率をルシフェラーゼアッセイにより評価し,物理化学的特性と遺伝子発現の相関について評価した。HeLa細胞への遺伝子発現効率はポリ-L-リシンの鎖長を一定としたときに最適なポリアミドアミンデンドロンサイズがあることが確認された。クロロキン,ナイジェリシン,バフイロマイシンなどの試薬を添加したことによる遺伝子発現効率への影響から,ポリアミドアミンデンドロンサイズの増大はプロトンスポンジ効果の増強に働くことが示唆された。しかしながら,ヘッド部のサイズが大きくなると,pDNAとの間で形成されるコンプレックスのサイズが著しく増加し,その結果として細胞への取込効率が低下することが確認された。適切なポリアミドアミンデンドロンサイズとすることによって,コンプレックスのサイズは130nm程度の小さなものとなり,分散安定性が向上する。その結果として細胞への取込効率が大きなヘッド部を有するものより高いことが確認された。つまり,遺伝子発現において重要であると考えられるコンプレックスサイズとプロトンスポンジ効果が,ポリアミドアミンデンドロンサイズの増加に対して逆の効果を示すため,結果的に遺伝子発現効率においては最適なポリアミドアミンデンドロンサイズが示されたと考えられる。
|