配分額 *注記 |
26,390千円 (直接経費: 20,300千円、間接経費: 6,090千円)
2007年度: 3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2006年度: 9,230千円 (直接経費: 7,100千円、間接経費: 2,130千円)
2005年度: 13,260千円 (直接経費: 10,200千円、間接経費: 3,060千円)
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研究概要 |
(1)現場海洋における溶存温暖化物質測定 主に西部北太平洋,相模湾における過去観測データの解析を行った。いずれの海域においても夏から秋にかけて亜表層でメタン濃度が増大していたが,植物プランクトン色素,溶存酸素,粒状有機炭素,動物プランクトン量など,メタン生成に関連すると思われる生物化学パラメータと必ずしも相関があるわけではなかった。メタン生成の前駆物質と考えられるDMSPなどの生成量は,植物プランクトンの種によって異なることから,増殖する植物プランクトンの種によって,メタン生成量が異なる可能性も考えられる。 (2)天然海水培養実験による海水中温暖化物質生成・吸収量の把握 西部北太平洋亜熱帯域と相模湾の海水を用いて,深層水添加あるいは栄養塩添加培養によって生物生産を活発化させ,生成する生物起源気体を測定した。メタンについては,昨年度までの結果と同様に植物プランクトン増殖の数日後に生成が確認されたが,これとは別に,クロロフィル濃度のピークと重なる形で,0.2-0.3nMほどの濃度上昇がみられた。植物プランクトンのみによるメタン生成の可能性もあるが,濃度増加は数日で速やかに解消されており,バクテリアの活動によるものである可能性が大きい。亜酸化窒素については,硝酸濃度との相関がみられた。SPME法によるハロカーボンおよび炭化水素類測定によって,植物プランクトン種により発生する気体の組成が異なることが確認できた。
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