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モザンビークの脱植民地化過程が周辺諸国に与えた影響に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 17681028
研究種目

若手研究(A)

配分区分補助金
研究分野 地域研究
研究機関東京外国語大学

研究代表者

舩田クラーセン さやか  東京外国語大学, 外国語学部, 准教授 (70376812)

研究期間 (年度) 2005 – 2007
研究課題ステータス 完了 (2007年度)
配分額 *注記
7,020千円 (直接経費: 5,400千円、間接経費: 1,620千円)
2007年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2006年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2005年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
キーワード東南部アフリカ / アフリカ現代史 / 脱植民地化 / 国際関係 / 人の移動 / モザンビーク / タンザニア / イスラーム / 南東部アフリカ / ムスリム・ネットワーク / ザンジバル / 解放闘争 / 移民労働 / アフリカにおける脱植民地化 / 冷戦史(60年代〜70年代) / 南東部アフリカ地域 / ポルトガル植民地領 / 英国植民地領 / イスラーム化
研究概要

本研究は、モザンビーク北部を基点とし、同地域と関係の深い隣国タンザニアでの一次史料収集および聞き取り調査を通じて、脱植民地化期におけるアフリカ東南部の政治動熊に関する「新しい地域史」記述に挑戦することを意図して実施された。3年間の調査では、タンザニア・モザンビーク両国での現地調査に加え、元宗主国(英国・ポルトガル)での公文書および新聞などの史料調査を実施した。
以上の調査から(1)解放闘争が盛んになる以前の1950年代半ばまでの期間にかなりの規模で行われた、モザンビーク北部住民のザンジバル・タンガニーカへの出稼ぎの実熊、(2)1960年代初頭のザンジバル・タンガニーカ独立が、モザンビーク北部に与えた影響、(3)モザンビーク解放闘争がザンジバルやタンガニーカの政治変動に与えた影響、が明らかになった。他方、残念ながら、当初意図していたマラウイの調査までは実施することができなかった。
調査結果について要点だけ述べる。ザンジバル・タンガニーカ南部・モザンビーク北部の住民は、出稼ぎ活動やイスラーム教の伝播と浸透を通じて、相互に関係を深めていた。タンガニーカで発達した植民地支配からの解放の思想は、この相互関係の中で広まっていった。ただし、本国の独裁政権を支える上で不可分となっていたポルトガルの植民地モザンビークの解放は容易ではなく、武力による脱植民地化が不可欠となった。したがって、先に独立を達成したザンジバル・タンガニーカ(1964年にタンザニアとして総合)のモザンビークの解放運動支援は重要な意味を持ち、モザンビーク解放闘争はタンザニアを拠点としてモザンビーク北部に浸透していった。対するポルトガル植民地権力は、モザンビーク北部に軍事拠点を置いて容易に支配を手放そうとしなかったばかりでなく、タンザニア内部の政治問題に介入していった。このことから導き出せる結論は次のとおりである。「アフリカ南東部の歴史におけるモザンビーク解放闘争の影響の重要性を示唆しており、その視点にたって新しく歴史が記述されるべきである。
以上の研究結果は、別途記載している業積で一部発表した他、2008年度にまとまった形で発表する予定である。

報告書

(3件)
  • 2007 実績報告書
  • 2006 実績報告書
  • 2005 実績報告書
  • 研究成果

    (9件)

すべて 2008 2007 2006 2005

すべて 雑誌論文 (7件) 学会発表 (1件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] 「アフリカと「国際秩序」-草の根の視点から-」2008

    • 著者名/発表者名
      舩田クラーセンさやか
    • 雑誌名

      毛利勝彦(編)『環境と開発のグローバル秩序

    • 関連する報告書
      2007 実績報告書
  • [雑誌論文] 「紛争後モザンビーク社会の課題〜村に戻らない人々」2008

    • 著者名/発表者名
      舩田クラーセンさやか
    • 雑誌名

      池谷和信・武内進一・佐藤廉也(共編)『アフリカII』朝倉書店

    • 関連する報告書
      2007 実績報告書
  • [雑誌論文] 「モザンビーク紛争終結後の平和構築の課題〜地域社会における対立の深化」2007

    • 著者名/発表者名
      舩田クラーセンさやか
    • 雑誌名

      武内進一(編)『中間報告書 アフリカにおける紛争後の課題』アジア経済研究所

    • 関連する報告書
      2007 実績報告書
  • [雑誌論文] モザンビーク紛争終結後の平和構築の課題-地域社会における対立の深化-2007

    • 著者名/発表者名
      舩田クラーセンさやか
    • 雑誌名

      アフリカにおける紛争後の課題-共 同研究会中間成果報告(武内進一(編))(独立行政法人 日本貿易振興機構 アジア経済研究所)

      ページ: 35-67

    • 関連する報告書
      2006 実績報告書
  • [雑誌論文] アフリ力における『エスニック』紛争-モサンビーク北部におけるエスニック集団形成過程を通じての考察2006

    • 著者名/発表者名
      舩田クラーセンさやか
    • 雑誌名

      ^*地域研究の課題と方法-アジア・アフリカ社会研究入門(実証編)^*(北川隆吉(監修))(綱文化書房博文社)

      ページ: 261-280

    • 関連する報告書
      2006 実績報告書
  • [雑誌論文] 東ティモールとポルトガル語圏諸国~国際的連帯と国内の乖離2006

    • 著者名/発表者名
      舩田クラーセンさやか
    • 雑誌名

      ^*東ティモールを知るため50章^*(山田滿(編))(明石書店)

      ページ: 301-304

    • 関連する報告書
      2006 実績報告書
  • [雑誌論文] 「モザンビーク政治」「モザンビーク紛争」2005

    • 著者名/発表者名
      舩田クラーセンさやか
    • 雑誌名

      国際政治事典(弘文堂)

      ページ: 985-985

    • 関連する報告書
      2005 実績報告書
  • [学会発表] 「モザンビーク解放闘争とマウアの住民」 (ポスター発表)2007

    • 著者名/発表者名
      舩田クラーセンさやか
    • 学会等名
      日本アフリカ学会 第44回学術大会
    • 発表場所
      長崎市ブリックホール
    • 関連する報告書
      2007 実績報告書
  • [図書] モザンビーク解放闘争史~「統一」と「分裂」の起源を求めて2007

    • 著者名/発表者名
      舩田クラーセンさやか
    • 総ページ数
      669
    • 出版者
      御茶の水書房
    • 関連する報告書
      2006 実績報告書

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公開日: 2005-04-01   更新日: 2016-04-21  

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