配分額 *注記 |
5,460千円 (直接経費: 4,200千円、間接経費: 1,260千円)
2007年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2006年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2005年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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研究概要 |
本年度研究実績の概要を年度当初の目的と対応させて記すと以下の通りである。 1.本研究で継続してきた,京都内部の中世に起源を持つ日蓮教団系墳内墓地の調査を遂行した。また,年度当初の課題としてあげた深草宝塔寺,化野本寿寺,松ケ崎共同墓地等の中世後期の石造物調査を可能な範囲で実施した。 2.これまでの調査で蓄積された2000件以上のデータと共に,全体で4000件ほどの画像資料を含んだデータベースを構築し,一部は論文として公刊した。全体の件数は年度当初の計画に2割ほど到達しえなかったが,これは作業効率を若干過大評価し,また文化財の脆弱性を優先したためである。 3.気象条件などにより調査が年度末までずれ込んだため,データの整理と構築の点で次年度以降に若干の課題を残しているが,本務研究費を活用することにより,研究成果の公開に向けた準備を行っている。具体的には既公刊資料も含めた形で中世京都の日蓮教団系中世墓石資料を報告書として公表することとしたい。 4.京都における小型石塔を有効に活用する資料論を構築し,都市の基層信仰解明に資するため研究会を行った。 5.4の成果を所属館が所在する東国と対比(主としてに鎌倉)して捉え,所属博物館における展示活動に生かすべく共同研究を行うという到達目標については,当面,平成20年度12月の神奈川県立歴史博物館小展示において「中世の板碑」として還元する予定である。また日蓮教団における基層信仰の位置づけについては平成21年度10月の「鎌倉の日蓮聖人-中世人の信仰世界-」展に還元させる予定である。
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