研究課題/領域番号 |
17685003
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研究種目 |
若手研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
物理化学
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研究機関 | 神戸大学 (2007) 東邦大学 (2005-2006) |
研究代表者 |
持田 智行 神戸大学, 理学研究科, 教授 (30280580)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
19,630千円 (直接経費: 15,100千円、間接経費: 4,530千円)
2007年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2006年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2005年度: 15,730千円 (直接経費: 12,100千円、間接経費: 3,630千円)
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キーワード | フェロセン / 電荷移動錯体 / 相転移 / 磁性 / TCNQ / 超分子固体 / Ni(mnt)_2 |
研究概要 |
本研究では、メタロセンを構成要素とする新しい分子性固体の開発を主眼とする。今年度は、前年度からの継続として、フェロセン-TCNQ系およびフェロセン-キノン系物質の合成と評価を行った。また、デカメチルフェロセン類の塩の合成法、構造、相転移物性について検討し、以下の結果が得られた。 デカメチルフェロセン、オクタメチルフェロセンに対し、種々のフッ素系アニオンを持つ塩を反応させることにより、任意の対アニオンを持つ塩が得られた。熱測定を行った結果、これらの塩のほとんどにおいて、逐次相転移が見いだされた。相転移に伴う構造変化をX線構造解析によって追跡したところ、本物質系では、以下のような相系列が一般的に存在することがわかった。1)秩序相から昇温すると、まずアニオンが無秩序化する。2)さらに昇温すると、カチオン側も無秩序化して柔粘性結晶への転移がおこる。3)より高温で、融解もしくは分解に至る。 また、対応する相転移温度については、1)アニオンサイズの増加に伴って低下すること、2)デカメチルフェロセン系よりオクタメチルフェロセニン系の方が低下すること、が判明した。以上のように、フェロセニウムカチオン系における一般的な相挙動と、分子形状の相関が解明された。
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