配分額 *注記 |
30,550千円 (直接経費: 23,500千円、間接経費: 7,050千円)
2007年度: 3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2006年度: 4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2005年度: 22,620千円 (直接経費: 17,400千円、間接経費: 5,220千円)
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研究概要 |
最終年度となる今年度は、成果の発表を重点的に行った。口頭発表については、幸いなことに、錯体化学討論会、日本セラミックス協会シンポジウム、フラーレン・ナノチューブ学会シンポジウムの3つの学会で招待講演、特別講演の依頼を受け、成果を発表した。これらの発表における反響は大きく、幾つかの共同研究を新規に進めることにつながった。 論文発表については、この研究で開発された手法論に関する発表と、手法を適用した先端材料の構造研究の両面から進めた。特に、分子性物質のMEM解析を発展させタンパク質に適用する方法を開発した研究と遺伝的アルゴリズムによる、130原子からなる医薬品の構造決定の研究は、どちらも4誌程度の新聞にも掲載された。また、熱電変換材料CoSb2の結合形態の実験的観測、金属1次元鎖を構成する金属錯体の構造研究、さらにはHgをドープしたZn4Sb3の構造研究については、Physical Review B, Angew. Chem. Int. Ed.,Chem. Mater.など物理、化学、材料科学分野でインパクトファクターの高い一流雑誌に掲載された。 本研究で開発を進めた実験室装置についても、90Kの低温から1000Kの高温まで測定可能なシステムに、自動試料交換が可能となり、構造研究が精力的に行える環境が整った。唯一、残念だった点は、本年度の夏以降、大学の改修工事に伴い、装置を停止しなければならなかったことである。3月に再び装置を起動することができたため、今後はこの装置とSPring-8を効率的な利用により、より多くの研究成果を上げていきたい。
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