配分額 *注記 |
29,250千円 (直接経費: 22,500千円、間接経費: 6,750千円)
2007年度: 4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2006年度: 9,490千円 (直接経費: 7,300千円、間接経費: 2,190千円)
2005年度: 15,730千円 (直接経費: 12,100千円、間接経費: 3,630千円)
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研究概要 |
次世代のマイクロ・ナノ流体デバイスにおける革新的な機能創製の鍵を握るのは,マイクロ・ナノチャネル壁面極近傍に形成される極性イオンの層,即ち,電気二重層(あるいは壁面ゼータ電位)の選択的制御である.本研究では壁面ゼータ電位時空間分布センシングを可能とするナノスケール・レーザ誘起蛍光(ナノLIF)法,および壁面ゼータ電位選択的制御技術の開発し,ナノスケール流動現象の解明を行った.緩衝液中にてイオン化する蛍光色素,およびチャネル壁面極近傍のみを励起可能とするエバネッセント波に基づいたナノLIF法により,チャネル内緩衝液中のイオン挙動に応じた壁面ゼータ電位時空間構造の解明を行った.イオンの対流および拡散によりゼータ電位形成過程の違いを流体力学的観点に基づいて解明を行った.この実験結果に基づいて,チャネル壁面に単分子膜による化学表面修飾を施し,壁面ゼータ電位を変化させ,チャネル内電気浸透流流動構造制御を行った.電気二重層形成過程の過渡特性を実験的に明らかにした上で,表面修飾パターンを数値シミュレーションによって最適化を行うことにより,選択的に壁面ゼータ電位(あるいは電気二重層厚さ)の制御が可能となり,電気浸透流によるマイクロ・ナノ空間混合促進等の性能の劇的な向上が可能であることが示唆された.マイクロ・ナノチャネル壁面ゼータ電位制御により,チャネル内緩衝液中のイオン挙動制御,そしてバルク流動構造制御が可能となった.
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