配分額 *注記 |
13,650千円 (直接経費: 10,500千円、間接経費: 3,150千円)
2007年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2006年度: 5,070千円 (直接経費: 3,900千円、間接経費: 1,170千円)
2005年度: 6,630千円 (直接経費: 5,100千円、間接経費: 1,530千円)
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研究概要 |
アクティブノイズコントロールは音環境の改善を目的にさまざま用途で使用されつつある.しかしながら,従来のアクティブノイズコントロールでは二次経路の特性が変動すると制御不能になるという致命的な問題点を有していた.よって,温度や風などの環境変化はもちろん,誤差マイクロホンの移動などの物理的変化にはまったく対応できず,騒音を低減する空間(消音空間)は完全に固定され,人間がその空間に入らなければならないという非常に使い勝手の悪いシステムであった.このような問題点に対して,研究代表者は二次経路の変動に対して完全にロバストな新しいアクティブノイズコントロールシステムを既に提案している.そこで,その性質を利用すれば,耳元に常に消音空間を作ることができ,このシステムを装着した人は静かな音環境を享受できるだけでなく自由に移動もできる.さらに同様の原理は音場再現に適用可能であるため,本システムを適用すれば自然な状態でかつ自由に移動しながらも3D音響を体験できる.本年度は最終年度ということでこれまで研究を進めてきた新しいアクティブノイズコントロールシステムを実システムとして構築を行うとともに,音場再現システムについてもヘッドマウント型音場再現システムの実現を試みた. 具体的には,耳元で常に消音するためにヘッドマウント型ANCシステムを設計・試作し,マルチDSPシステムを構成することで,マルチチャネルシステムを実現した.実験では,MRI騒音などの実際の騒音に対してどの程度の移動に耐えられるのか,消音はどの範囲まで可能であるのかなどを検討した.また,音場再現システムにおいてはユーザの移動に対応するための音響現象を考慮したアルゴリズムをマルチDSPシステムに実装するとともに,評価手法の確立についても検討を進めた.以上の検討の結果、高速かつ安定なシステムを実システムにおいて検証することができた.
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