配分額 *注記 |
6,240千円 (直接経費: 4,800千円、間接経費: 1,440千円)
2007年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2006年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2005年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
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研究概要 |
地震工学をはじめとする広範な工学分野において,計算機の処理の能力の向上により,構造物の挙動の精緻な解析が可能となってきている.しかし,工学的問題においては不確定性が不可避な因子も多く,例えば,地震動特性や構造物の強度に不確定性を見込むことは本質的な問題である.地震応答解析の場合,入力波の不確定性の程度が大きく,また,非線形応答解析の場合,部材の非線形挙動が応答に与える影響も大きく,モンテカルロ法の計算量が膨大になったり,近似誤差が蓄積して実用的な精度を確保できない等の問題を有することも多い.本 研究は,そのための効率的かつ実用的な解析手法の開発を目指すものである. 最終年度である19年度には,従来の検討に基づき,地震動波形の不確定性を含めた表現手法の整理を行い,ウェーブレット表現の有用性とウィグナー分布に対する優位性を整理した.この成果を援用し,解析信号ウェーブレットを用いることで,構造物の非線形応答の時間周波数特性を考慮して入力地震動を合成する手法も定式化した.また,不確定性を有する構造物の地震応答解析で用いる際に入力波の違いの影響を考慮するための手法として,地震波形の時間周波数特性に基づく類似性の評価手法についてもとりまとめた.以上の成果に基づき,実際の強震記録における不確定性の表現やその類似性の検討を行い,適切な結果を得た.また,断層パラメタの不確定性を考慮した上で波形を合成する具体的な手法の開発も行い,その成果をとりまとめた.なお,これらの成果の一部は国際的な学術論文誌へ投稿されている.(656文字)
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