研究課題
若手研究(A)
平成19年度は関東学院大学の長期在外研究制度を得て、フィレンツェ大学に客員研究員として滞在し、イタリア各都市に現存する古代遺構の再生・転用事例を調査・分析し、その再生・転用の手法と共に、周辺都市組織の形成過程において遺構が歴史的・社会的および物的に果たした機能と役割を明らかにした。1. 調査対象ポレンツォ市の住居化した円形闘技場遺構、アッシジ市の住居化した円形闘技場遺構、ペルージャ市の古代市壁を転用した都市組織、ローマ市のポンペイウス劇場遺構、S.ジミニャーノ市の塔状住宅2. 対象事例の実地調査および主要事例の現況実測調査と分析用資料の作成再生・転用の様態が明確なS.ジミニャーノ市の塔状住宅(サルヴッチ家の塔)に関して現況実測調査を行い、平面・立面・断面・アクソメ図等に加えてVRイメージを作成し、現地で収集した各種資料をデータベース化した。3. 対象事例の周辺地区の調査各都市の都市組織を以下の3点から調査した。「聖域の形成」ではアッシジおよびローマにおける古代遺構のキリスト教礼拝堂への転用状況を調査した。「都市境界の形成」ではペルージャの古代市壁と中世の住居形成との関係を分析した。「周辺への形態投影」ではポレンツォの円形闘技場遺構に見られる周辺地区への形態投影の実態を調査した。4. 研究のまとめルッカ大学、ルッカ県工業連合会、イタリア再生紙普及協会の後援を得て、本研究の成果の一部を著書"Lucca1838"を伊語でMaria Pacini Fazzi Editoreより出版し、研究成果を現地に還元することができた。
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日本建築学会 建築計画のイノベーション-建築計画研究者の第3世代マッピング
ページ: 60-61
日本建築学会2006年度大会(関東)学術講演梗概集計画系 F-2
ページ: 357-358
ページ: 359-360
日本建築学会2005年度大会(近畿)学術講演梗概集計画系 F-2
ページ: 175-176
ページ: 177-178