研究課題/領域番号 |
17686055
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研究種目 |
若手研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
無機材料・物性
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
木村 禎一 東北大学, 金属材料研究所, 助手 (10333882)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
8,320千円 (直接経費: 6,400千円、間接経費: 1,920千円)
2006年度: 4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2005年度: 4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
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キーワード | レーザーCVD / ナノコンポジット / ナノ構造制御 / ガス浄化触媒 / 熱的安定性 / 羽毛状組織 / 結晶成長 / 超高速合成 / レーザー化学気相析出法 / ジルコニア / ロジウム / 貴金属触媒 / 複雑形状基材 / 微細構造制御 |
研究概要 |
レーザー化学気相析出(LCVD)法により、ロジウム(Rh)ナノ粒子を羽毛状組織を有するジルコニア(ZrO_2)から構成されるナノコンポジットを合成した。 羽毛状ジルコニアは、原料ガス濃度が高く、成膜速度が毎時120ミクロンを超える高速成膜条件下で生成することがわかった。羽毛状組織の熱的安定性は高く、1200〜1400℃、空気中での熱処理によっても変化が見られなかった。EB-PVDなどによる羽毛状組織は、短時間の高温熱処理で容易に消失するが、レーザーCVDで合成した羽毛状ジルコニアは結晶性が高く、このような優れた高温安定性が得られたものと考えられる。 また、ロジウムを含む有機金属原料ガスを、ジルコニウム原料ガスと同時に供給することによって、ジルコニア-ロジウムナノコンポジットが生成し、羽毛状ジルコニアが生成する成膜条件では、コンポジット膜も羽毛状組織になった。しかし、ロジウム原料の濃度が、ジルコニウム原料の10mol%程度になると、羽毛状組織は明瞭でなくなり、高密度のロジウム粒子の析出によって、羽毛状組織の生成が妨げられることがわかった。 コンポジット膜中のロジウム粒子の大きさは、ロジウムの原料ガス濃度によって変化し、原料ガス濃度が高いほど、大きなロジウム粒子が生成した。さらに、ジルコニア-ロジウムナノコンポジット膜の高温安定性を調べ、500℃以下の温度では、ロジウム粒子の粒成長はほとんど見られなかった。このような優れた熱的安定性は、他のナノ粒子触媒と比較してすぐれており、触媒、特にガス浄化触媒としての応用が期待される。
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