配分額 *注記 |
19,890千円 (直接経費: 15,300千円、間接経費: 4,590千円)
2007年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2006年度: 3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2005年度: 14,820千円 (直接経費: 11,400千円、間接経費: 3,420千円)
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研究概要 |
地下流水音から水みち位置を探すことで,崩壊の発生位置を精度よく予測する可能性か見出されている。本研究課題では崩壊発生位置と地下流水音の関係を明らかにし,崩壊の発生する危険な斜面を予測する手法を開発することにある。 3年計画の最終年に当たる本年は,データの蓄積・分析を行い,これまでの成果をとりまとめ,次のような結論を得ることができた。 多数数の自然斜面崩壊地,法面崩壊地で地下流水音を測定し,崩壊と地下流水音の関連性を検討した。結果として,地質の種類に関わらず,崩壊は非崩壊地に比較し地下流水音が強い場所で発生することが明らかとなった。また,地下流水音の強い場所の地形変化をモニタリングしたところ,その後の豪雨で実際に崩壊が発生した。地下流水音探査が崩壊の発生する危険な斜面を予測するのに有効であることを確認した。 地下水流音の強い揚所と弱い場所で地下水位の変動を観測し,地下流水音が強い場所の意味を検討した。結果として,平常時に地下流水音の大きい場所では,豪雨時に地下水が発生しやすいことが明らかとなった。また,斜面では平常時に地下流水音が大きいところから崩壊に有害な飽和帯が拡大することが明らかとなった。 以上のことから,地下流水音の強い場所は,豪雨時に地下水位の上昇しやすい崩壊が発生する危険性の高い場所を特定するのに有効であることが明らかとなった。
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