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色素幹細胞システムに着目した白髪のメカニズム解明と有色皮膚再生への応用

研究課題

研究課題/領域番号 17689033
研究種目

若手研究(A)

配分区分補助金
研究分野 皮膚科学
研究機関金沢大学 (2006)
北海道大学 (2005)

研究代表者

西村 栄美  金沢大学, がん研究所, 教授 (70396331)

研究期間 (年度) 2005 – 2006
研究課題ステータス 完了 (2006年度)
配分額 *注記
30,030千円 (直接経費: 23,100千円、間接経費: 6,930千円)
2006年度: 9,490千円 (直接経費: 7,300千円、間接経費: 2,190千円)
2005年度: 20,540千円 (直接経費: 15,800千円、間接経費: 4,740千円)
キーワード白髪 / 幹細胞 / Bcl2 / Mitf / 休眠 / 色素細胞 / 維持 / 分化 / 色素幹細胞 / 休眠状態 / ニッチ / 毛包
研究概要

白髪は、最も目立つ老化現象であるが、そのメカニズムについては殆ど明らかではなかった。組織幹細胞や前駆細胞として知られる細胞集団において、加齢に伴ってみられる量的質的な変化が指摘されているが、その変化についてはよくは分っておらず、幹細胞の老化過程はこれまで視覚的に捉えられてはいなかった。我々は、マウスの色素幹細胞を毛包内バルジ領域に同定し、Dct-promoterを用いて可視化することに成功した(Nishimura et al. Nature 2002)ことで、成熟したメラノサイトで変化が始まるのか、あるいは未分化な色素幹細胞レベルで既に特異的な変化があるのか解析することが可能となった。これを生かして、白髪モデルマウスとしてBcl2欠損マウス、およびvitiligoマウスの2系統、さらに、加齢マウス、および異なる年齢層から採取したヒト毛包での解析から、色素幹細胞が維持されなくなると白髪化すること、加齢に伴いニッチにおいて色素幹細胞が量的質的に変化し維持されなくなることが明らかになった(Nishimura et al. Science 2005)。Bcl2遺伝子の欠損マウスでは、ニッチに局在した色素幹細胞が休眠状態に入るタイミングで一斉に細胞死することから、色素幹細胞が休眠状態に入る際にBc12遺伝子が色素幹細胞の維持に必須となることが判明した。このプロセスを詳細に解析しとところ、細胞周期が止まるほかに、劇的な形態学的な変化、ならびに多くの分子の発現が大幅にdownregulateされることが明らかになった。さらに、加齢に伴い、色素幹細胞はニッチにおいてしばしば異所性にメラニン穎粒をもった成熟した細胞形態をとること、またこの異所性の分化過程は、メラノサイトのマスター転写因子であるMitfの変異により促進されることが明らかになった。この過程には、正常の分化でみられるメラニン合成に関わる分子群の発現を伴って起こることが判明した。

報告書

(2件)
  • 2006 実績報告書
  • 2005 実績報告書
  • 研究成果

    (4件)

すべて 2006

すべて 雑誌論文 (3件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] Melanocortin-1 signaling in UV induced pigmentation : molecular mimicking and skin protection.2006

    • 著者名/発表者名
      D'Orazio J.A., Nishimura E.K., Fisher D.E.
    • 雑誌名

      Nature. 443・7109

      ページ: 340-344

    • 関連する報告書
      2006 実績報告書
  • [雑誌論文] c-Met expression is regulated by mitf in the melanocyte lineage.2006

    • 著者名/発表者名
      McGill G.G, Nishimura, E.K, Fisher D.E.
    • 雑誌名

      J Biol Chem. 14;281

      ページ: 10365-10373

    • 関連する報告書
      2006 実績報告書
  • [雑誌論文] C-met expression is regulated by mitf in the melanocyte lineage2006

    • 著者名/発表者名
      McGill G.G
    • 雑誌名

      J Biol Chem. (In print)

    • 関連する報告書
      2005 実績報告書
  • [図書] 最新皮膚科学体系 2006-20072006

    • 著者名/発表者名
      西村 栄美
    • 総ページ数
      346
    • 出版者
      中山書店
    • 関連する報告書
      2005 実績報告書

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公開日: 2005-04-01   更新日: 2016-04-21  

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