研究課題
若手研究(A)
本研究では、感度不足というMRI及びMRSに固有の問題を乗り越えるべく、連続フロー型超偏極希ガス製造装置を開発し、飛躍的に感度の増強された^129XeのMR信号の連続観測を可能とした。感度向上ついては、平成19年度に「低圧(0.1気圧)条件下で偏極操作を行うことにより、偏極率即ち信号強度が4倍程度も向上する」という興味深い結果を得た。即ち、偏極率として約20%、信号強度として約2万倍の感度増強を達成した。この連続フロー式製造時におけるフロー量は、約100ml分、即ち約6l/時間まで可能とした。本装置を使用してマグネット内のマウスに定常的に超偏極希ガスを供給することにより、肺におけるMRIにて、肺胞内に存在するガスに由来する信号を飛躍的に高効率に確認することが可能となった。さらに、最適化したMRI撮影法を組み合わせることにより、マウス肺画像をサブミリ秒(0.1秒)で取得することに成功した。この成果を元に、世界で初めて自発呼吸下での呼吸時相同期撮像に成功し、最大吸気位および最大呼気位のMRI画像から換気・拡散に関する機能パラメータをマッピングすることができた。この機能画像は、換気量および換気率、ガス交換効率を可視化するものであり、これらの画像から、肺の局所機能変化を定量化することを可能とした。本手法を健常マウスのみならず、肺気腫モデルマウスについても適用し、病態が惹起する局所肺機能変化を明瞭かつ定量的に可視化することに成功し、本手法が新たな肺機能診断法となり得ることを示唆した。
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