配分額 *注記 |
18,590千円 (直接経費: 14,300千円、間接経費: 4,290千円)
2007年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2006年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2005年度: 14,300千円 (直接経費: 11,000千円、間接経費: 3,300千円)
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研究概要 |
限局性大脳皮質異形成(T-FCD)の病理発生機序を明らかにするため,各種物質の発現について組織マイクロアレイを用いて免疫組織化学的に結節性硬化症皮質結節(TSC-tuber)と比較検討した. 【対象】A群:TSC-tuber(8例)B群:T-FCD(22例)C群:その他のFCD(9例)D群:病変のない大脳皮質(24例)E群:病変に隣接する比較的正常の大脳皮質(12例) 【実験】 1:アポトーシス関連物質の発現2:p27_kip1の発現3:01ig2の発現4:FGF-2の発現 【結果・考察】 1,2:アポトーシス関連物質やp27_kiplの発現はT-FCDとTSC-tuberとの間に明らかな差違は認められず,両者を区別する指標にはならないことが示唆された. 3.T-FCDとTSC-tuberにおけるOlig2陽性核は核異型を示し,その他の疾患群にみられるOlig2陽性の形態学的に正常な乏突起膠細胞の核とは異なっていた.このことからT-FCDとTSC-tuberにおいて異形成性乏突起膠細胞が存在する可能性を世界で初めて示した. 4.FGF-2は正常大脳皮質やballoon cellsのないFCDでは正常および反応性アストロサイトの核と胞体に発現が認められたが,T-FCDとTSC-tuberではこれに加えてballoon cellsの胞体と核,および異形成性神経細胞の胞体にも認められた.T-FCDとTSC-tuberにおけるFGF-2陽性細胞率は他の疾患群に比して優位に高かったが,両者の間に有意差は認められなかった.従ってballoon cellを伴う皮質異形成ではFGF-2の発現が増加していることが示された.
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